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    フクダヒロム

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    Suspended 4thはなぜ生まれ変わった?フクダヒロムが語る“バックビート”と『Goodbye My Roots』

    • Interview : Shutaro Tsujimoto(Bass Magazine Web)
    • Photo : Hiroki Obara

    Suspended 4thが、2ndフル・アルバム『Goodbye My Roots』を7月8日にリリースした。

    前作『Travel The Galaxy』から約4年ぶりとなる本作は、2024年に正式加入したドラマー・吉村建太郎が初めてレコーディングに全面参加したアルバムでもある。一聴して感じるのは、バンドが明らかに新たなフェーズへ突入したことだ。迫力を増したバンド・サウンド、強力にウネるリズム、緻密にデザインされたアレンジ。そのなかでフクダヒロムは、従来の“ベースヒーロー”的なアプローチから一歩踏み込み、「Prince “Skyline” S54B」や「Windows ’98」に象徴されるように、アンサンブルをしなやかに躍動させるグルーヴァーとしての新たな表情を見せている。

    一体、彼らに何が起きたのか? リズムへの意識、ベース・プレイの変化、そして“フクダヒロム2.0”とも言うべき現在地について、本人に語ってもらった。

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    フクダヒロム(Suspended 4th)

    日本でパイオニア的な存在になれるんじゃないか。

     僕らとしても、すごく良いと思っているし、めちゃくちゃ自信があるんです。ただ、世間からどう評価されるのかは未知数なので、今は楽しみでもあり、不安でもあり、という感じですね。というのも、昨今の日本のJ-POPやJ-ROCKのチャート上位の音楽を聴いていると、こういうテイストの音楽って、あまりないじゃないですか。

     質感、ですかね。もちろん曲にもよりますけど、“リラックス感のある質感”という部分が大きいと思います。それは、サスフォー(Suspended 4th)がここ2年くらいかけて取り組んできた“リズムの違い”によるものだと思っていて。いわゆる邦楽と洋楽の違いというか。

     そうですね。多くの日本のミュージシャンって、クリックにぴったり合わせることを目標に演奏することが多いじゃないですか。でも、そうするとどうしても機械的なリズムになるというか。セカセカして聴こえたり、詰まってガチャガチャして聴こえたりすることがあるんです。本来、人間が心地いいと感じる、身体を動かしたくなるリズムって、グリッドから見たらやっぱり良いズレ方をしているものなんですよね。今のドラマーである吉村(健太郎)が2024年に入ってから、そういった方向性をバンドで詰めてきました。それをようやく音源という形で残せたのが、今回のアルバムなんです。

     端的に言うと、“バックビート”を突き詰めていきました。ただ、この話題ってSNSなどでもかなり過激な議論が巻き起こることがあって、踏み込みづらい部分でもあるんですけど……でも、邦楽と洋楽の質感やグルーヴが明確に違うということは、多くの人がうっすら感じていると思うんです。

     日本の音楽教育では、メロディやハーモニーなどの理論的な部分は学びますけど、リズムについてはあまり深く教育を受けないですよね。一方で海外では、リズムを重要視して、どれだけ踊りたくなるかを大事にしている。そもそも日本には、盆踊りのようなリズムの文化があって、1拍目と3拍目が強い。そこに強烈なポケットがあるんです。演歌もそうですよね。でも海外の音楽を聴くと、2拍目と4拍目にポケットがあることが多い。今作ではそういった違いを、ちゃんと音源として感じ取れるくらいの再現度で表現できたと思ってるんです。

     本当にそうなんですよ。ダンサーやヒップホップ界隈の人たちは、そういう感覚を持っている人がけっこういるんですけど、バンド界隈になると、そこに取り組んでいる人はまだ全然少ない。だからこのまま進んでいけば、日本でパイオニア的な存在になれるんじゃないか。そういう試みをしている感覚があります。

     聴いてはいます。ただ、そのクリックを“正義”にはしていないんです。クリックに合わせようとしているというより、楽器の一部としてクリックが鳴っているような感覚に近いですね。もちろんパンチインをまったくしていないわけではないんですけど、基本的にはけっこうそのまま録っています。特にリズム体は、リズム体だけで同録することが多かったですね。音楽での会話というか、噛み合い方を大事にしながらレコーディングしていった感じです。

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