NOTES
ベーマガWEBの連載『ゼロからはじめるスラップラボ』、略して“ゼロスラ”では、“ベースをはじめてみたい”“スラップに挑戦したい!”という初心者に向けて、Suspended 4thのフクダヒロムが、プロならではの視点と自身の経験を交えながら、スラップの基礎をレクチャーします。
今回は、実際にスラップに入る前の【序章】の第3回目。“指弾き、ピック、スラップ”による音の違いを解説していきます!
【序章 – 第3回】
指弾き、ピック、スラップ⸺弾き方で音はどう変わる?
今回は、右手のフォームの話です。ベースの音を決めるのは、機材より先に右手。同じ楽器、同じアンプでも、弾き方ひとつで別人みたいな音になります。
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3つの弾き方は“音の出方”が違う
指弾きは、指の腹で弦を撫でて押し出すように弾くので、太くて温かい音。音と音がなめらかにつながり、歌に寄り添うようなラインが得意です。

ピック弾きは、硬いもので弦をはじくぶんアタックがはっきりして、輪郭の立ったエッジのある音。バンドのなかでも埋もれにくく、疾走感のある曲と相性抜群です。

そしてスラップは、親指を弦に当てたり、指で弦を引っかけて離したりして出す、パーカッシヴでハズむような音。ドラムのようにリズムそのものを身体で打ち出す感覚があります。

身体の使い方も三者三様で、指弾きは指先、ピックは手首のスナップ、スラップは手首の回転と腕全体を使います。この3つを、見た目の違いとして覚えないでほしいんです。
違うのは、音の出方と、身体の使い方と、リズムの感じ方。どれが偉いということはなくて、曲が求める音で使い分ける、対等な選択肢です。どの奏法から始めてもいいんですが、この連載では、一番誤解されやすいスラップを攻めていきます。
構え方とストラップの長さ
立って弾くか座って弾くかで、楽器の位置は変わります。一番良いとされているのは、座ったときと立ったときで楽器の高さが大きく変わらない長さにストラップを調整しておくこと。練習は“座り”、本番は“立ち”、でフォームが別物になって本番で急に弾けなくなる、という事故を防げます。
が、しかし、構えた際のヴィジュアルも大切ですよね。目安は、構えたときに右手も左手も無理なく弦に届いて、手首が窮屈じゃないこと。鏡の前で構えをチェックして、弾きやすさと見た目に納得いく位置を探してください。
そして、フォームは大事ですが、形にこだわりすぎないでください。正解の形をなぞることより、いい音が出ているかどうか。いい音が出ているなら、そのフォームはあなたにとって正解です。

スラップは“叩く”技術じゃない
最後に、この連載で一番伝えたいことを言っておきます。
スラップはパッと見、力任せに叩く奏法だと思われがちですが、実際は逆。力を抜いて、弦を効率よく鳴らす技術です。親指は振り下ろすのではなく、ドアを軽くノックするみたいに、当てて跳ね返す。
力んだスラップは音が詰まってしまい、力の抜けたスラップは音がハズみます。不思議に聞こえるかもしれませんが、弦は叩き込むより、当てた瞬間に離れるほうがよく振動してくれるんです。
この質感の差は文章では伝わりにくいので、ぜひ動画で聴き比べてください。詳しいやり方は次回からじっくりやっていきます。今は“叩かないんだ”とだけ覚えておいてください。

準備はここまで。次回からいよいよ第1章「サムピング」。親指で1音、スラップの音を鳴らすところから始めます。
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