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    INTERVIEW – マーティ・ホロベック

    • Interview:Mitsutaka Nagira
    • Photo:ほしのやすはる

    「僕と駿はいつも“すべてを聴く”んだよね。“今、ギターは何をやっているかな? マーティはベースで何をやっているかな?”って。それは一番大事なことだと思う。」

    ━━バラバラのプロジェクトで合計すると年間100本ってすごいですね

     ジャズからアニソンとかポップスとかインディとか、いろんなプロジェクトを全部一緒にやるのはすごいおもしろい。何でもやれるのって本当に最高!

    ━━石若駿との演奏のやりやすさを言葉にするとどんな感じですか?

     僕と駿はいつも“すべてを聴く”んだよね。“今、ギターは何をやっているかな? マーティはベースで何をやっているかな?”って。それは一番大事なことだと思う。僕が自由にやっていると、駿はリアクションを取ってくれるし、リアクションがなくても絶対に聴いてくれている信頼があるから、すごく幸せ。駿はバンドのなかで僕のベース・パートのことをいつも考えてくれていると思う。“このグルーヴがいいな”とか、“タイム感をこうしたいな”とか。例えば、僕がテンポを速くしたいと思っていたら、駿もそれを選んでくれたりする。

     逆に、駿のタイム感が少し遅くなったら口では言わずに、僕がベースで“おーい! ここにいます!”ってやるときもあるし、駿のライド・シンバルが強くなっているのを聴いて、“おぉ、ごめんね”ってなることもある。ポップスとかロックの現場や、SMTKやAnswer to Rememberのときも、いつでもそう。僕が別の世界に行きたいときに駿は一瞬で気付くから、ふたりでパッと別の世界に一緒に行ったりね。一方で、僕が行く世界に対して、あえて駿が別のところに行くこともある。それも僕たちのチョイス。ずっと一緒にいるのはつまらないし、(お互いが違うところに行くことによって)僕らは別の世界を作ることもできる。

    ━━石若駿&マーティ・ホロベックのコンビで録音した曲で、この曲は特にすごいなって曲はありますか? ベスト5を挙げるとすると?

     間違いないのは『Trio II: 2』の「Uncle Izu」と「Shizuru」。『Trio II』の「Nagoya No Ie」もいい。でも難しいな……何百曲もあるから(笑)。SMTKの曲にもいろんなマジックがあったし、ほかには崎山蒼志の「五月雨」、『アイドルマスター』の「Twinkle way」も最高におもしろかった。初めてのアニメ・ソングだったけど全然マーティと駿っぽくないからぜひ聴いてください。

    崎山蒼志「Samidare」

    イルミネーションスターズ「Twinkle way」

     あと、駿のディスコグラフィだと、飛車角カルテット(ジェームス・マカーリー/tb、ニラン・ダシカ/tp、マーティ・ホロベック、石若駿)もすごかった。このバンドでは、リハなしでスタジオで初めてやったんだけどね。それから、HIMIの「彼女が夢から覚めるまで」も楽しかった! 5曲を選ぶなら、『アイドルマスター』の「Twinkle way」、HIMI「彼女が夢から覚めるまで」、Answer to RememberでKID FRESINOとやった「RUN」、『Trio II』の「Nagoya No Ie」、SMTKの「ドタキャン」かな。

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