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    【第85回】ドリアン・モードの覚え方 ドリアン・モード入門 part3 石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜

    • Text:Jun Ishimura

    このたび、この動画シリーズ『石村順の低音よろず相談所』が、ベース・マガジン・ムックという形で書籍化されました! いつもご覧いただいている皆様のおかげです。本当にありがとうございます! ぜひ、このリンクよりゲットしてベース上達のヒントとして使い倒していただけたらと思います! よろしくお願いします。

    さて、さくっと本題に入ります。今回はこのフレーズを練習してみましょう。

    このフレーズは、前回前々回に続きドリアン・モードを使ったフレーズです。

    “もうドリアンは飽きた”と思っているかもしれませんが、ロック・R&B・ファンクなどでかなり使うので、ぜひしっかり身につけて使いこなせるようになりましょう。

    以前、メジャー・スケールの理解を深めようということで、スケールのそれぞれの音のあとに3度上や3度下の音を付け足したパターンを練習しました(第21回第22回第23回第24回)。実は冒頭のフレーズは、ドリアン・モードで同じモチーフをやっています。

    そのフレーズに取り組む前に、まず基礎練をやりましょう(ex.1)。赤い音符がドリアン・モードで、それぞれの右隣の黒い音符が3度上(下行時は3度下)の音です。まずはこのパターン、運指に慣れましょう。

    ex.1に慣れたら、全部ピッキングせずに、ハンマリング/プリング/レイキングなどでアーティキュレーションをつけてみます(ex.2)。

    さらに、ex.2にリズム練の要素を加えて、少しフレーズっぽくしたのがex.3です。

    度数は下記のようになっています。リズムの形が違うだけで、音が出てくる順番は、2小節目の2拍目アタマまではex.1とex.2の上行フレーズと同じ動きを使っています。

    また、リズムの形を見てみると、たとえば下記のように解釈できます。1拍目の16分2個目から“16分3つで1ユニット”が8回続き、2小節目3拍目の16分2個目から“16分4つで1ユニット”が2回続いて、最後の音が1小節目のド頭に着地という形ですね。

    このリズム解釈を元に、各ユニットの最初の音はピッキングします。それ以外の音は基本的にはハンマリング/プリングしたりレイキングすることで、アーティキュレーションを表現しています(例外あり)。

    スケールとかモードの練習って、一見メカニカルに見えるけど、こういう風に少しアレンジしてベース・ラインっぽいフレーズを作ると楽しみながら練習できます。そして、ただ弾くだけじゃなく、リズムの構造やアーティキュレーションを考えることで実際のフレーズへの応用の仕方も学べるので、オススメです。

    石村順でした!

    石村順
    ◎Profile
    いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。

    ◎Information
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