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    【第15回】やっぱり手首曲げすぎ!? 指弾きの右手のフォーム2/石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜

    • Text:Jun Ishimura

    BASS MAGAZINE Web『石村順の低音よろず相談所 ~Jun’s Bass Clinic~』。

    第15回目のテーマは“指弾きの右手のフォーム第2弾。ボディに対する手首の角度”についてです。

    前回からの“指弾きのフォームをいくつかの視点からチェックしよう”という流れで、今回は2番目の視点、ボディに対する手首の角度について見ていきます。これは、横から見たときのボディに対する手首の曲がり具合のことです。

    結論から言うと、手首の曲げすぎは良くないです。前回も言ったように、“体に負担をかけない・無理のない無駄のないフォーム”が演奏の基本です。手首も、瞬間的に力を入れたり大きく曲げたりすることはあっても、大半の時間はリラックスさせた状態で演奏するのが基本です。

    例えば、こんなふうに手首をグッと曲げすぎてると無理があります。

    まあ、関節の可動範囲は人それぞれなので、“この角度以上はダメ”っていう言い方はできないのですが……。ちょっと自分で確認してみましょう。何も考えずに普段どおり演奏しつつ、自分の右手のフォームをチェックしてみてください。そのフォームを保つために常に力を使っていませんか? もし使っているとしたら、そのフォームは腕や手首に負担がかかる不自然なフォームです。疲れやすいと思うし、痛くなるときもあるかもしれない。下手すると腱鞘炎になる可能性もあります。もっと自然な、手首や腕に負担のかからないフォームを身につける必要があります。 

    あと、手首を痛めないようにすることとは別に、指の動かしやすさという点でも、手首は曲げすぎないほうがいいです。試しに、手首をほぼ真っ直ぐにして指弾きの動きをしてみてください。実際に弦を弾くといつもの弾き方になっちゃうかもしれないので、あえて弦は弾かないで指だけ動かします。不自然な感じはしないですよね。

    次に、手首を軽く曲げた状態で同じことをやります。これも問題ないですよね。

    最後に、自然に曲がる範囲を少し超えた角度で手首を曲げて指を動かします。急に動かしにくくなりませんか? 僕の場合は、指を動かすたびに手の甲や前腕の内側にそれまで感じなかった緊張を感じます。

    そんなわけで、前回は正面から見た角度の話でしたが、横から見た場合も、手首から先が重力で自然に垂れる範囲内の角度が、自然で無理のないフォームです。

    横から見たこの手首の角度に関しては、指をどう動かすかというトピックにも関わってきます。もっと正確にいうと、指の動きの方向(ベクトル)ですね。これは、アポヤンドで弾くのか、それともアルアイレで弾くのか、という話でもあるし、アポヤンドで弾くにしても、どういった指の動かし方をするか、という話でもあります。

    ということで、次回は指弾きのフォームのチェック第3弾、奏法の違いによる指の角度について話します!

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    それではまた、石村順でした!

    石村順
    ◎Profile
    いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。

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