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アクティヴJBタイプ大研究 feat.関将典(Kroi)

  • Photo:Hiroki Obara
  • Equipments Explanation/Movie&Sound Engineer:Makoto Kawabe

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History

HJB-Performance

価格を抑えたエントリー・モデルながら、高品位なサウンドと弾きやすさを両立

【Specifications】●ボディ:アルダー●ネック:ハード・メイプル●指板:パーフェロー●フレット数:20フレット●ペグ:オリジナルRM-1475NR●ブリッジ:オリジナルBB101●ピックアップ:オリジナルHPU-J1/n(フロント)、同HPU-J1/b(リア)●プリアンプ:オリジナルHEQ-JTB ●コントロール:フロント・ヴォリューム(兼アクティヴ/パッシヴ切り替えスイッチ)、リア・ヴォリューム(兼シングル・モード/ハムバッカー・モード切り替えスイッチ)、トレブル(ブースト/カット)、ベース(ブースト/カット)●カラー:BRD●価格:80,000円

 今回のアクティヴJBのラインナップのなかではエントリー・モデルに位置する、ヒストリーのパフォーマンス・シリーズ。本シリーズは、ジャンルを問わないサウンドと弾きやすさがコンセプトになっている。

 ボディはアルダーでネックはメイプル、指板はパーフェローを採用。ネックはどのポジションでも押さえやすいように、握り心地にこだわって設計されており、汗をかいてもベタつかないサテン仕上げになっている。フレットの両端を丸めた“ラウンドエッジ・フレット” がスムーズな運指をサポートし、ネック・ジョイントをなだらかに処理することでハイ・ポジションの弾きやすさを実現した。ピックアップは同シリーズ用にバランスの良いチューニングを施した新開発モデルを搭載し、現代の音楽にマッチするトーンを生み出してくれる。

 ピックアップはシングル・コイルながらハイ・パワー仕様。コントロールは2ヴォリュームとなっており、リアのヴォリューム・ノブを引き上げると、パワフルなサウンドが得られるハムバッカー・モードに切り替わる。2バンドのEQはブースト/カットが可能で幅広い音作りをサポートするほか、フロント・ヴォリューム・ノブを引き上げるとパッシヴに切り替えることも可能と、さまざまな演奏スタイルをカバーする。手頃の価格ながら多彩なスペックを誇り、細部へのこだわりまで感じる完成度の高いモデルだ。

ネック・ジョイントにはプレートを使わないEasy Access Joint Type IIIを用い、なめらかにヒール・カットされていることでハイ・フレットでのスムーズな演奏を可能とした。
リア・ヴォリューム・ノブを引っ張ることで、2基のシングル・ピックアップが直列となり1基のハムバッカーとして使うことができる。
指板には近年指板材としてポピュラーになっている、パーフェローを採用。
フレットの両端を丸めた“ラウンドエッジ・フレット”は、同ブランドの特徴のひとつ。細かな部分ではあるが、演奏性に大きく作用する。
ボディ裏に専用の9V電池ボックスが設置されているため、電池交換も容易だ。
プリアンプは同社オリジナル製。ベースでは40Hzを±18dB、トレブルでは6.5kHzを±16dBでコントロールすることができる。

JBタイプの鳴りをわかりやすくアクティヴ化した使い勝手の良いサウンド

 ボディはわりとスタンダードなJB的なシェイプですね。ヒストリーと言えばなめらかなフレットの処理が特徴ですが、これは改めて弾いてみて良い仕上がりだと感じました。弦間ピッチもいわゆるJBタイプで、ネックのシェイプは裏側が少し張り出していてサイドは平らな印象を受けます。これは握り込んだときにしっかりと手の内側に張り付いてくるので、安心感がありますね。全体的な弾き心地は普段から自分が使っているJBと比べても、まったく遜色がありませんでした。

 音はいわゆるJBタイプの鳴りをわかりやすくアクティヴにした感じで、使い勝手の良いサウンドだと思います。このモデルの個性と言えばシングル・ピックアップを直列につなぐハムバッカー・モードですが、ドンシャリ系のブーストではなくて全帯域が増幅される感じです。言うならギブソンのハムバッカーのような、どこかブーミーなイメージの音。

 そして何よりの魅力は圧倒的なコスト・パフォーマンス。この価格でこんなにもしっかりと弾ける楽器を作れることに驚きました。

製品に関するお問い合わせは、島村楽器(https://www.shimamura.co.jp/support/agreement.html)まで。
https://history.gt/index.html

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