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L’s TRUST × 堀江晶太(PENGUIN RESEARCH)- LST-HC4

  • Photo:Takashi Yashima

L’s TRUSTとは

特集の最後に、LST-HC4を製作したギター/ベース・ブランド、L’s TRUSTについて紹介していきたい。堀江を始め、リペアや楽器製作をとおして数々のトップ・ミュージシャンたちと向き合う同社は、どのように誕生し、どのような楽器を生み出しているのだろうか。

“伝統的”のなかに革新を生み出す、
唯一無二の楽器工房

小田一貴(L’s TRUST 代表取締役社長)

 音楽カルチャーの聖地でもある下北沢のお隣、新代田に工房を構えるL’s TRUSTは、大手ギター・メーカーに勤務していた小田一貴氏が2011年に立ち上げた楽器工房だ。ただ、ひと言で“楽器工房”といえどその業務内容は多岐にわたり、アーティストの現場サポート、イベント運営、楽器機材修理、カスタム・メイドなど、幅広い分野に業務を展開している。またオリジナル・エフェクターの製作も行なっており、ベーシストを中心に人気を博しているオーバードライブ・ペダル“STOMPROX – BLACK LABEL FOR BASS”も同社のオリジナル製品だ。“あくまでもウチは修理屋として業界に貢献していきたい。”と小田氏は語るが、製作されるオリジナル楽器はどれもハイ・クオリティかつオリジナル性を兼ね備えた楽器だ。それでは同社が製作したオリジナル・ベースの一部を紹介していこう。

NEMESIS

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楽器フェア2018の“GEN GUITAR AWARD”にて“THE OVER ALL”と“CONCEPT&IDEA”の2冠を受賞した13弦ベース“NEMESIS”。15ピースの強靭なラミネート・ネック(メイプル/ウォルナット/パドゥーク)とマルチ・スケールが採用されたモデル。指板はエボニーで、指板上のパロサントで施された、L’s TRUSTの“L”をあしらったインレイが印象的だ。ボディのトップ材にはボコテが使用され、そのほかのパーツ装飾にはジリコテが使用されている。木材の自然色をいかした無着色のフィニッシュ、純銀製のロゴ・プレートが目をひく一本だ。重量は約10kgで今後、さらにカスタマイズされる予定とのことだ。

MINERVA

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個性的なボディ・シェイプが強烈な印象を与える、カスタム・メイド5弦ベース、“MINERVA”。ネック材はカーリー・メイプルとウォルナットが5ピースでラミネートされており、指板にはエボニーが採用されている。ボディのトップ材にはタモ、バック材にはライト・アッシュのほか、ジリコテ/ブビンガ/ウォルナットを使用することで、ボディ中央の鮮やかな色彩を表現している。デザインを最優先としつつも、ヘッド落ちを予防する重量バランスを意識して製作された一本だ。無着色のフィニッシュ、ブラス製のナット、純銀製のロゴ・プレートが高級感を演出する。

Custom made 4string Bass

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木材の持つ木目とカラーを生かした無着色のフィニッシュが印象的な、カスタム・メイドの4弦ベース。指板には美しい木目を持つ希少材、ジリコテが採用されており、スキャロップ加工が施されている。ネック材はカーリー・メイプルとウォルナットが5ピースでラミネートされた強靭な仕様だ。ボディのトップ材にはメイプル・バール、バック材にはライト・アッシュが使用されており、こちらにもブラス製のナット、純銀製のロゴ・プレートが搭載されている。

上記製品に関する問い合わせはこちらから。
L’s TRUST Online Store 『LUTHIER’s HILL』 ◎https://luthiershill.net

本記事の内容は10月17日発売のベース・マガジン11月号にも掲載しています。BM webとは違った内容でお届けします!