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345(凛として時雨)が体感する、ペダルトレインの真価

  • Text:Bass Magazine
  • Photo:Chika Suzuki

軽量かつ取り回しの良いデザイン、使用するエフェクター数に合わせて選べる豊富なサイズ・ラインナップで、多くのベーシスト/ギタリストから圧倒的な支持を得ているスノコ型エフェクト・ボードの先駆け“ペダルトレイン”。ベーマガWebではそんなペダルトレインの魅力を2ヵ月にわたって特集する。第二回となる今回は、凛として時雨のベーシスト、345が登場! サポートなどの現場で実際に使用しているサブ・エフェクト・ボードをペダルトレインに載せ替えることでペダルトレインの実力・使用感を語ってもらった。

また現在、ベース・マガジン主催のコンテスト・イベント『ペダルトレイン・コンテスト』を開催中。応募は9月末まで、豪華景品をかけた当コンテストを見逃すな! 今記事内には応募者に向けた345からのコメントも掲載。第一線で活躍するベーシストも注目する当コンテストをぜひチェックしてほしい。

▼第一回記事『中尾憲太郎が語る、ペダルトレインの魅力』/『ペダルトレイン・コンテスト』概要

組んでみてわかった、ペダルトレインの“実用性と可能性”

今回は345がサポートなどの現場で実際に使用しているサブのエフェクト・ボードを新たにペダルトレインに載せ替えることで、ペダルトレインの実力を検証していきたい。

こちらの写真が載せ替え前のエフェクト・ボード。エフェクター間でパッチ・ケーブルが浮いてしまっていたり、パワー・サプライのDCケーブルがまとめられていないため、少々乱雑な印象をうける。
こちらをペダルトレインに載せ替え、さらには新しいペダルも追加することでブラッシュアップしていく。

載せ替え前のエフェクト・ボード

▼ペダルトレイン(PT-N24-SC)に載せ替え

ペダルトレインへ載せ替えたエフェクト・ボード

こちらがペダルトレイン(PT-N24-SC)に載せ替えたエフェクト・ボードだ。ケーブル類の配線を裏側に集約させることで、表側はスッキリした印象に。また、パワー・サプライを裏側に結束バンドで止めて設置したことによって生じた左上のスペースに、大型のマルチ・エフェクター(ZOOM/B3)をマウントするなど、空きスペースを有効活用している。

ベースからの信号はまず、①コルグ/Pitchblack(チューナー)へと入り、そこから②Tech21/SANSAMP BASS DRIVER DI Vermilion(プリアンプ)、③SHIGEMORI/G.O.T Bass Drive(オーバードライブ)、④アイバニーズ/PD7 PHAT-HED Bass Overdrive(オーバードライブ)、⑤EBS/UniChorus(コーラス)、⑥ZOOM/B3(マルチ・エフェクター)、⑦Pedalogic Custom Effect Manufacture/BUFF4(バッファー)へと流れる。パワー・サプライはボード裏に結束バンドで固定されたFIREGLOW/PPS-01、パッチ・ケーブルはFREE THE TONE/CU5050 SL-5 で統一されている。

背面

歌いながらのペダル踏み替えもスムーズです

——今回製作したこのボードはどういった際に使用するボードですか?

 メインの時雨(凛として時雨)とは別のサポート・バンドなどで使うサブ・ボードです。そちらが時雨と同タイミングで動いた際、機材を移動させるのが難しいため、気軽に持ち運びができるコンパクトなボードが欲しいと思って作りました。エフェクターの内容はメイン・ボードと似ていて、よく使うものをこちらにも同じように入れているので、簡単に言えばメイン・ボードをギュッと集約させたイメージですね(笑)。メイン・ボードだとサンズアンプはポイントごとに使い分けていますが、このボードでは基本的に踏みっぱなしで使うことが多いです。サポートの現場では自分のアンプを持っていけないことが多いので、その際はこのボードひとつで音作りをしています。

——これまでペダルトレインは使ったことがありましたか?

 触ったことすらもなかったです(笑)。最初に手に持ったとき、想像以上の軽さでびっくりしました。軽さに加えて専用のソフトケースもあるので持ち運びが楽ですね。ケースに入れても一般的なエフェクター・ボードより断然軽いですし、肩掛けのベルトもあるので嬉しいです。

——実際にボードを組んでみていかがでしたか?

 今回、大型のマルチ・エフェクター(ZOOM/B3)を載せてみたのですが、ボードに傾斜がついていることもあってスイッチが踏みやすいです。通常のボードだと、ペダルをボードの奥に配置した場合、足をそこまで伸ばすのに大変なときがありますが、ペダルトレインは傾斜があるので、奥のレールのペダルも踏みやすいですね。あと配線を裏側に集約できるので表面がすっきりして見た目もキレイになりますし、高さがあるぶんパワー・サプライを裏に設置できるので、スペースを有効活用できるのもすごくいいですね。

——今回選んだボード(PT-N24-SC)のサイズ感はいかがですか?

 幅61cm奥行き36.8cmとのことですが、大きすぎず小さすぎずでちょうどいいサイズ感だと思います。今回はわりと余裕があるように組んだので、今後エフェクターを増やしたいときにも対応できそうですね。

——345さんはコーラスをしながら踏み替えもされると思いますが、そうした際の操作性はいかがでしょうか?

 かかとを地面につけたままスイッチの切り替えができるので、足下に安定性が生まれて歌いながらのペダル踏み替えもスムーズです。私は歌いながらペダルを踏み替えることが多く、特にサビなどの歌い出しと同時にペダルを切り替えることが多いので、ギチギチにエフェクター間の距離を詰めると踏み間違えをする危険があります。それもあって今回は余裕を持ったペダル配置にしました。

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