UP

345(凛として時雨)が体感する、ペダルトレインの真価

  • Text:Bass Magazine
  • Photo:Chika Suzuki

——パッチケーブルはFREE THE TONE製CU5050を自ら製作していただきましたがいかがでしたか?

 最初は難しそうだなと思っていましたが、実際やってみるとすごく簡単でした! 私でも作ることができたので誰にでも作れると思います(笑)。昔はパッチ・ケーブルを買う際は楽器屋さんに行って地道に自分のボードに合う長さを頑張って探して……でもその結果、長かったり短かったりすることがありましたが、このケーブルであればそういったストレスが解消されますね。あとプラグのカラー・バリエーションも豊富なので、可愛くアレンジできるのも嬉しいです。

——今後、このボードをどのように進化させていこうと考えていますか?

 今回マルチ・エフェクター(ZOOM/B3)を導入したこともあり、余裕を持ったサイズ感のものを選んだので、今まで使ったことのないエフェクターもいろいろと試して、ラインナップに入れていきたいです。今は“メイン・ボードのコンパクト版”というイメージですが、メイン・ボードとまったく違う内容にしてみるのもアリかなと思います。現状はスイッチャーを入れていないですが、スペース的にも余裕があるのでいずれ導入したいですね。B3の下部分の空きスペースは足の置き場にもできるし、今後ペダルが増えてもあの部分に並べられるので、いろいろな可能性を考えられるのもペダルトレインの魅力だと思います。

——ペダルトレインをどういったベーシストにおすすめしたいですか?

 第一に本当に軽いので、女性ベーシストの方には特におすすめしたいです。ベースとエフェクト・ボード、加えてそのほか機材を持ちながら電車で移動するのってやっぱり大変ですけど、エフェクト・ボードをペダルトレインに変えればその苦労が少しは軽減されるんじゃないかなって思います。あとは裏側にケーブル類をまとめられたり、パワー・サプライを設置できたりと、スペースを有効活用できるので、多数のエフェクターを効率よく配置したい方にもおすすめできると思います。

FREE THE TONE/CU5050の製作風景。プラス・ドライバーひとつで簡単に製作できる
完成したケーブルは、最後に通電チェッカーで通電を確認。

——最後に、現在開催中のコンテスト・イベント『ペダルトレイン・コンテスト』応募者に向けてひと言お願いします。

 機材で一番重要なポイントは、もちろんそのサウンドではありますが、私はそれと同じくらい見た目も重要だと思っているので、見るだけでテンションが上がって弾きたくなるような、ワクワクするようなエフェクト・ボードを見てみたいです。

【PICK UP!】
今回製作した345のボードを参考に、ペダルトレインのオススメ・ポイントを見ていこう!

パワー・サプライ(FIREGLOW/PPS-01)は裏側の上部に結束バンドで固定。そのぶん表側のスペースを確保している。
手前のペダルはかかとを付けたままオン/オフの切り替えができるため、コーラスをしながらでも安定した切り替えが可能。

今回、ZOOM/B3の下にあえてスペースを確保したことで、足の置き場としても活用できる。ボードに傾斜が付いているため大型のペダルでもスイッチの切り替えを楽に行なえる。

軽量かつ撥水仕様の付属ソフトケース。全方面を囲うクッション、天面と底面に入ったパネルでペダルを保護する。取手部分は耐久性に優れた二重縫合だ。

【Profile】
みよこ●2002年、埼玉にて凛として時雨を結成。2005年11月、中野レコーズより1stアルバム『#4』をリリース。2008年12月に発売されたシングル「moment A rhythm」でメジャー・デビュー。2013年にはバンド結成10周年を記念して日本武道館でワンマン・ライヴを実現した。2015年1月にベスト・アルバム 『Best of Tornado』を発表、2018年2月には通算6枚目のアルバム『#5』をリリースしている。凛として時雨に加えて、geek sleep sheepやti-ti.uuでも活動する。
http://www.sigure.jp/

▼ 続きは次ページへ ▼