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プロのベース練習、覗いてみた。第10回:MINA
- 取材:伊藤大輔
- 撮影:小原啓樹
- デザイン(ロゴ):猪野麻梨奈
- 採譜:ピュアトーンミュージック
- Presented by Positive Grid
プロのミュージシャンは、どんな練習を積み重ねてきたのか?──本連載では毎回、異なるベーシストに登場いただき、自身の練習遍歴や現在のルーティンについて語ってもらう。
今回登場するのは、ソロ活動に加えEast Of Edenのメンバーとしても活躍し、SNS総フォロワー数300万人を超えるベーシスト/シンガーソングライター、MINA。独学でベースを始めた彼女が、コピーや“ながら練”、苦手だったスラップの克服、さらには演奏動画の撮影を通して腕を磨いてきた練習遍歴を振り返ってくれた。
さらに、自宅練習用アイテムとして話題の多機能型スマート・ヘッドフォン Positive Grid “Spark NEO”も試奏してもらい、そのインプレッションと活用法についても語ってもらった。
目次
・MINAが語る、プロ・ベーシストの“練習”
・MINA × Positive Grid “Spark NEO”
MINAが語るプロ・ベーシストの“練習”
「学生の頃は平日は放課後はスタジオに行って夜まで練習して、家に帰ってご飯食べて寝るっていう毎日でした」
⸺MINAさんがベースを始めた頃、どんな練習をしていましたか?
始めたのは中学2年生の頃で、まだYouTubeの映像もそんなに多くなかったので教則本を読み込んだり、教則系のDVDとかも見ていましたね。
⸺教則本からはどんなことを学びましたか?
本当にゼロから独学で始めたので、基本的な奏法のことなどを勉強していました。例えば“グリス”とはこういうものだよとか、あとはタブ譜の読み方などですね。ただ、タブ譜だけだとどう弾いたら良いのか、ニュアンスの部分まではよく分からないので、当時はまだ少数でしたが“弾いてみた”系の動画が少しずつ出てきていて。そのなかでチャットモンチーさんの「風吹けば恋」を練習したいと思って、タブ譜と動画を見ながらコピーしたものを照らし合わせていました。
⸺ほかにはどんな曲をコピーしたりしましたか?
チャットモンチーさんのバンドスコアを当時一緒にやっていたバンドメンバーと一緒にコピーしていました。「染まるよ」や「Last Love Letter」はいっぱい練習しましたね。あとはビートルズのスコアも持っていて「I Want To Hold Your Hand」を一番最初にコピーしたのを覚えていますね。話していて懐かしい気持ちになりました。
⸺学生時代からバンド活動をしていたわけですもんね。けっこう練習していたんですか?
そうですね。学生の頃は平日は放課後はスタジオに行って夜まで練習して、家に帰ってご飯食べて寝るっていう毎日でした。週末は朝から夜までスタジオにいたので、時間にするとけっこう長い時間弾いていたと思います。ただ、曲を作ったりもしていたので、純粋な楽器練習だけとは違うかもしれないです。当時から自分でベースのフレーズを作ったりしていたので、“どういうフレーズがカッコいいか?”ってことは常に考えていて。それは今にも生かせている練習だと思います。

⸺ちなみにフレーズ作りで影響を受けたべーシストは誰ですか?
いろんなベーシストの方々のフレーズを聴いていました。KenKenさんが好きでライヴも行っていましたし、亀田誠治さんのフレーズはメロディアスでかっこよくて好きでした。あと、千ヶ崎学さんのKIRINJIでのフレーズもすごい好きでした。もともとピアノを弾いていたので、メロディアスなフレーズが好みで、そういう部分は自分のフレーズ作りにも出ていると思います。
⸺ほかにはどんな練習をしていましたか?
徐々にYouTubeの映像が増えてきて、動画って便利だなぁと思っていましたね。スラップ練習ではYouTubeの解説動画を見漁っていましたね。今思うと一番上達したのはレッチリのフリーの演奏を知って「Can’t Stop」を弾きたいと思って、練習したのが大きかったと思います。
⸺「Can’t Stop」も解説動画を観たり?
いや、あの曲はレッチリのPVをみたり、作品を聴いて耳でコピーしながら練習して、ひたすらフレーズを弾いてました。あと私はアニメが好きなのでアニメをiPadなどで観ながら、クリックを鳴らしてそれに合わせてスケール練習をしたり、苦手なフレーズだけを反復練習したりしていました。アニメを3話分くらい観終わったときには弾けるようになってたりもして、できるようになったらクリックをもう少し速めてもう一度やってみたり。独学だったので正解がわからないながらに、“でもアニメを見たいしなぁ……”という末に生まれた独自の練習法です。
⸺アニメの音楽とクリックが合わさったらカオスになりそうですね。
確かに、そうだったかもしれないです。あとはアニメのオープニング・テーマは曲を一緒に弾いて、本篇が始まったら練習、好きなテーマが鳴ったら弾くっていう感じでも弾いてました。好きだったのは『NARUTO』とか『けいおん』あと『デュラララ!!』ですね。あとはラジオを聴きながらの練習もけっこうやっていました。

「やっぱりポケモンもポケモンセンターでジムリーダーと戦うとたくさん経験値をもらえるじゃないですか?」
⸺“ながら練”が好きなんですね。そんなMINAさんがなかなか克服できなかった演奏やフレーズってありましたか?
スラップですね。本当にいっぱい挫折しながらできるようになったので、思い入れがあります。
⸺スラップはどんな練習をしましたか?
最初はスラップの演奏動画を観て、“親指を弦に当てます”という言葉の通りに弾いてました。でも私は自己流ですし“これで合ってるのかな?”と聞く人もいなくて、とにかくひたすらに弾いていました。そのうちに不安になってやめちゃって、またやってみてというのを続けるうちに、なんとなくやり方が掴めてきたって感じでした。
⸺確かにスラップはちゃんと音を鳴らせているのか、最初はわかりにくいですよね。
そうなんですよ。だから当時やっていたバンドの曲に無理矢理スラップのフレーズを入れて、ライヴで演奏して経験値を稼ごうと思ったんです。やっぱりポケモンもポケモンセンターでジムリーダーと戦うとたくさん経験値をもらえるじゃないですか? そういうイメージでライヴでやったほうがうまくなるのも速いんじゃないかと。そのうちにできるようになっていった気がしますね。

⸺当時よく取り組んでいたスラップの練習フレーズはありますか?
ひたすらオクターヴのフレーズの練習をして、それを応用してハンマリングやプルなどを織り交ぜた練習をしていました。

⸺ちなみに今でもやっている練習はありますか?
指慣らしのための運指練習ですかね。それが終わったら好きにいろいろと弾いて、あとは曲の練習に取りかかるって感じですね。あとは動画の撮影がわりと練習になっていたりもします。
⸺確かに、“弾いては撮って”の繰り返しは成長にもつながりそうですね。
動画の撮影でも、うまく弾けるまでひたすら練習をしますからね。
⸺“これだ!”っていうテイクが出るまで弾き続ける?
そうですね。やっぱり何回も弾くとテイクのノリが変わってくるんです。どれくらいのテイクを重ねるかは動画の内容にもよります。ショート動画だと1回で弾けるときもあるけど、YouTubeに上げるものだと本当に6時間ぐらいぶっ通しで弾くこともあります。YouTubeは尺が長いので、全部綺麗に弾けたテイクってなると、それくらいかかったりします。気が付いたら終電が……ってこともあるくらいです。
⸺それはうまくなりますね。
めっちゃ上達します。今思えばとてもいい練習ですね。
⸺MINAさんが思う、ベーシストへのおすすめの練習方法って何ですか?
運指練習と、あとは好きな曲を弾くのが良いと思いますね。自分のテンションが上がる曲をコピーする。好きな曲なら何度も聴きながら練習できるし、好きなフレーズも弾けるし。それが練習が長続きする秘訣じゃないかなって思います。
⸺MINAさん自身がテンションが上がって、一番コピーして弾いた曲って何ですか?
MINA:やっぱりレッチリです。「Higher Ground」とか「Nobody Weird Like Me」とかをよく弾いていましたね。脳汁が出るフレーズが好き。テンション上がるんですよ。
MINA × Spark NEO
スマート・アンプでおなじみのPositive Gridが手がけたSpark NEOは、ヘッドフォン・スタイルで自宅練習の自由度を大きく広げてくれる注目アイテムだ。Spark NEOを使った“練習”の可能性について、MINAに聞いた。

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「家でベースを弾くときはほとんど生音でして……そういうときにSpark NEOとスマホがあれば家でも気軽にちゃんとベースの音を聴きながら練習できて捗るなと」
⸺箱を開封してみたときの感想から教えてください。
手に取ってみて、まずデザインに惹かれました。どんな服やベースにも合うシンプルなルックスが良くて、それでいてイヤーパッドの内側の裏地には赤の差し色が入っているのもすごく可愛い。やっぱり“自分が良いと思う見た目”って、練習意欲やテンションにも関わるから私はとても大事にしていて。その意味でもこのヘッドホンはすごく好みでした。

⸺ヘッドフォンの付け心地はどうでしたか?
フィット感が良いのに長時間付けていてもしんどくならない感じがしました。あとは遮音性が高いので集中して楽器が弾けますね。例えばライヴ前にちょっと練習をしたいなってときに、周りである程度音が鳴っているような環境でも使える感じが良いです。
⸺音の印象は?
すごくカッコ良いです。ヘッドフォンのクオリティが高いからか、しっかりと低音を感じることができました。演奏をしたときのレイテンシーも気にならないので、気持ち良くベースを弾けます。アンプ・モデリングも家とかで弾くぶんにはちょうど良いですね。

⸺普段からヘッドフォンを使ってベースの練習をしますか?
しますね。コンピューターを立ち上げてAPPLE Logic Proに練習用の音源を入れて、それに合わせてベースを弾いたりします。そういうときってコンピューターの電源を入れてアプリを起動させて、オーディオ・インターフェイスをつないで、楽器やヘッドホンをつないで……っていう準備がすごく手間で。Spark NEOならその準備がいらなくて、めちゃくちゃラクでいいですね。
⸺もっと手軽に練習するときはどんな環境になりますか?
私はスタジオに自分の機材をほとんど置いているので、家でベースを弾くときはほとんど生音でして……そういうときにSpark NEOとスマホがあれば家でも気軽にちゃんとベースの音を聴きながら練習できて捗るなと。今の私にとってSpark NEOはすごく魅力的で、本当に欲しいです(笑)。

⸺ちなみにヘッドフォン本体に音色をメモリーできるので、アプリを立ち上げなくても音を鳴らすこともできます。
え? そうだったんですか。(操作してみて)本当だ。めっちゃ便利ですね。
⸺SparkのアプリでAIを使った音色作りも試してみましょう。Spark AIに求めるサウンドを伝えるだけでトーンを作成してくれます。MINAさん、何か出してみたい音はありますか?
え? どうしよう。レッチリの「Higher Ground」でお願いします。

⸺入力してみましょう。Spark AIから3つの音色を提案されたので弾いてみてください。
(3つの音を弾いてみて)あ、これかも! 最後に弾いたのが私がイメージしていた音色に一番近いです。すごいですね、楽しい! これでずっと遊んでいられそうです。

⸺あとはジャム・セッションという機能もあって、リズムとコードに合わせて自由に演奏できるので、これもちょっとやってみましょう。
(ジャム・セッションを鳴らした瞬間にMINAもベースを弾き始める)いいですね。セッションのお仕事のときに“ソロを4小節で回しましょう”っていうリクエストがあったりもして、そういうときにこの機能を使って練習できたら良いと思いました。あと、私はそんなに機械に強くないですけど、Sparkアプリは使いやすいと感じました。


⸺エフェクターに関してはどうですか?
私は普段からナチュラルなトーンを基本にしていて、ペダル・ボードもシンプルであまりいろんな音色を出したりはしないのですが……Sparkアプリがあると、AIが作ってくれたトーンで使われている、自分が気になったエフェクターの音を気軽にチェックできるのが良いですね。

⸺MINAさんならSpark NEOをどんなシチュエーションで使いたいですか?
まずは普段の練習や楽曲の仕込みなどを家でするときに使いたいです。遮音性も良いし手軽に持ち運べるので、ライヴ前の楽屋で練習、曲の確認もしてみたいです。あと、今試させてもらったSpark AIでもっといろんな曲やアーティストのトーンを試して遊びたいとも思いました。それと私が普段から行っている演奏動画のフレーズを作りだったり、その練習にも使ってみたいですね。


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◎ NEWS
ケーブル1本で接続! 新ヘッドフォン“Spark NEO Core”が登場。
Positive Grid “Spark”シリーズに、有線ヘッドフォンの新モデル“Spark NEO Core”が追加された。標準的な1/4インチ・ケーブルを楽器から直接挿すだけで、内蔵されたSparkの高機能なギター/ベース・アンプをそのまま利用できる、“ワイヤレスより有線派”のユーザーには嬉しいモデルだ。価格もSpark NEOに比べて手頃な27,500円(税込)に設定されている。

製品詳細
Positive Grid / Spark NEO
Positive Grid / Spark NEO Core
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