GEAR
UP
高野諒大(maya ongaku)が使用する、エフェクター・ボードとライヴ用システム(シンセ、サンプラーetc)
- Text : Shutaro Tsujimoto (Bass Magazine Web)
- Photo : Hiroki Obara
2026年8月に2ndアルバム『Nothing Space Music』をリリースした、神奈川県・湘南を拠点とする3人組バンド、maya ongaku。2021年に結成され、2023年5月に1stアルバム『Approach to Anima』を発表。アコースティックな響きと電子音、反復するリズムが溶け合うサイケデリックな音楽を奏で、アメリカやヨーロッパでツアーを行なうなど、国内外で支持を集めている。
本記事では、その独自のアンサンブルを低音から支えるベーシスト、高野諒大のライヴ機材を紹介する。
メイン器のプレシジョン・ベースとベース・アンプの紹介記事はこちら。
高野諒大のインタビュー記事はこちら。
Pedalboard

① KENTON/THRU-5(MIDIスルー・ボックス)
② Strymon/El Capistan(テープ・エコー)
③ Source Audio/EQ2(イコライザー/チューナー)
④ VOCU/Baby Power Plant(パワー・サプライ)
⑤ BOSS/FV-500H(ヴォリューム・ペダル)
⑥ BOSS/FS-7(フットスイッチ)
⑦ BOSS/RC-10R(ルーパー)
⑧ Morningstar/MC6(MIDIコントローラー)
⑨ HOTONE/Ampero Press 25k(ヴォリューム・ペダル)
ライヴでのベースの音作りは、イコライザー兼チューナーの③が中心。海外ツアーではアンプを持参・レンタルせず、ラインの音をモニターから返してもらい、会場の鳴りに合わせてEQを調整している。テープ・エコーの②とヴォリューム・ペダルの⑤は、「Thinkingscape」でウッド・ベースのヴァイオリン奏法をするときに使用する。足下のルーパー⑦は、ヴォリューム・ペダル⑨に接続。⑥は卓上のルーパーを足下で操作するためのスイッチ。ほかに、卓上のリズムマシンを操作するMIDIコントローラー⑧、MIDIを分岐する①を配置している。
Rhythm Machine, Synth & Sampler etc

リズムマシン、シンセ、サンプラーをまとめた卓上のセット。リズムマシンを軸とした基本的なシステムは、1stアルバムが完成し、ライヴ活動を始める段階で組まれていたとのこと。構築にあたっては、リズムマシンの各音を個別に出力し、ダブ・ミックスのように手元でミックスを操作したいという考えがあったという。海外ツアーで預けられる荷物の個数を考慮し、下段の機材はひとつのケースに収められるようにまとめている。

リズムマシンはローランドのTR-8S。キックとスネアをそれぞれモノで、タムなどをステレオで出力し、マイダスのミキサーDM12でEQを調整する。タムを左右交互に鳴らすなど、ステレオの広がりも活用。
AUXにはストライモン製TimeLine(ディレイ)と、tc electronic製Hall of Fame Reverb(リヴァーブ)を接続し、キックにはかけずにスネアだけにエフェクトを加えるといった操作を行なう。シンセやサンプラーもこのミキサーに集約し、最終的に2チャンネルで出力している。
卓上のBOSS製RC-202(ルーパー)は、パーカッションなどをマイクで録音してループさせるためのもの。演奏中は両手がふさがるため、足下の⑥で操作する。その場で録ったパーカッションのテンポにリズムマシンを合わせることで、同じ曲でもライヴごとに異なるテンポで演奏できる仕組みだ。
通常はTR-8Sを基準にメンバー全員のRC-10Rを同期させ、パーカッションに合わせるときはRC-202を基準に切り替える。この同期の切り替えには、卓上右奥のMIDIルーターを使用している。
ローランドのサンプラーSP-404MKIIには、鳥の鳴き声や水の音などのフィールド・レコーディング素材を収録し、環境音を流す用途などで使用している。「Anoyo Drive」ではサックスの音をサンプリングし、高野がパッドを叩いて再生。サックスの池田抄英がそのパートの演奏にかかりきりにならず、ほかの演奏や操作を行なえるようにしている。海外へ持参しにくい民族楽器やSei water WHALEの音も収め、ツアー先で活用する。
上段には、シンセ・ベースなどに使うモーグ製Mother-32と、ハイハットなどの音に使うリズム・シンセDFAMを配置。手前の鍵盤はアートリア製KeyStep mk2で、モジュラーとの接続端子に加え、シーケンサーやアルペジエイターを備える。以前はMother-32で事前に組んだシーケンスを再生していたが、現在は鍵盤側でライヴ中にシーケンスを組むことも可能に。アルペジオやピッチ・ベンドを使った演奏にも活用している。


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