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    【第31回】休符を休むな 3 開放弦の苦手意識を克服しよう!/石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜

    • Text:Jun Ishimura

    前回は、左手で休符を演奏するふたつめの方法である“開放弦のミュート”を練習しました。休符を演奏する、という目的は同じでも、前々回にやった、ひとつめの方法とはまったく違う動きだったと思います。ところで、実際の曲で開放弦だけでできてるフレーズってあまりないですよね。ほとんどの場合は、開放弦の音が出てくるフレーズでも、弦を押さえる音も使っています。ということは、開放弦を含むフレーズだと、まったく違う2種類のミュートを使い分けなきゃいけない。開放弦が苦手な人は、たぶんこれが原因で苦手なんじゃないのかな、と思います。

    ということで、今回は、左手で休符を演奏する、2種類のやり方“指を浮かす”と“指で触れる”を混ぜて練習します。以下のフレーズになります(青い数字は左手の運指、↓は指を触れるミュート、↑ は指を浮かすミュート)。

    クリックを鳴らして、拍の裏として聴きます。音を止めるタイミングをクリックときっちりシンクロさせて弾いてみましょう。

    ここでは、ポイントが3つあります。最初ふたつはこれまでもやったことですが、大事なので繰り返します。

    ポイント① 右手でミュートしない
    左手の練習なので、無意識に右手でミュートしないように気をつけます。

    ポイント② 2本以上の指で触れる
    ハーモニクスが鳴るのを防ぐために、2本以上の指でミュートします。

    ポイント③ ドラマーのように考える
    これが今回一番大事なポイントですね。前回、前々回の練習フレーズもそうでしたが、今回も音符と休符が交互に出てきます。音符は右手(R)で演奏して、休符は左手(L)で演奏します。で、音符も休符も同じ長さです。 なので、このフレーズを弾くのは、実は、ドラマーが両手でシングル・ストロークをRLRLRLRL……と演奏するのと同じだ、と考えることもできるんですね。

    “音符だけではなく、休符も含めてフレーズを演奏している”という意識はとても大事なんですが、左手で休符を演奏する場合、ドラマーのように両手でリズムを作っている感覚で演奏できると、そのことが自覚しやすくなるんじゃないかと思 います。

    最初はゆっくり丁寧に練習して、慣れてきたら少しずつテンポを上げて練習してください。

    何度も言いますが、休符はとても大事です。特に我々ベーシストにとって、休符はめちゃくちゃ大事で、グルーヴの基礎のひとつです。今回練習した2種類のミュートの粒を揃えて、良いグルーヴを作っていきましょう!

    ということで、動画が役に立ったなら、いいね・シェア・コメント・SNSフォローしてください。石村順でした~! 

    石村順
    ◎Profile
    いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライヴや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。

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