大学1年生の頃にローンを組んで購入し、そこから25年間ほど使い続けている1969年製ジャズ・ベース。コンディションを保つのが難しくなっており、数日間のレコーディングでのみ使用する。ボディの塗装が剥がれ木目模様の薄い白い木材の表面が現われているが、サンバーストの上から確認できる木目模様がペイントで再現されたものであることがわかる。これについて佐藤は“このボディはずっとフェンダーのものじゃないって言われていたんですが、実はフェンダーのものだったみたいで。当時、日本では山野楽器がフェンダーの代理店だったので、山野楽器の方に聞いてみたら、このフィニッシュの仕方は家具とかで使われていたものだったそうで、1969年頃のフェンダーはCBS傘下の時期だったために、いろんな仕様が混在していたそうなんです”と語ってくれた。フレットを打ち替えて、弦の裏通し用の穴が増設されている。今作では「I Love You」「ぷしゅ」で採用された。“カスタムショップ製のと比べるとこちらはローが末広がりな感じがするんですよ。録音のときはいいんですけど、ライヴだとそれが邪魔な雑味になることも多くて、でもそのガツっとした低音がいいんですよね”。
「I Love You」「less than love」ではウッド・ベースを採用している。“「I Love You」は自身マイクを立ててレコーディングしたんですよ。スタジオにあるマイクをとりあえず全部試して、ローが出やすいだとか、アタックが出るだとかっていうことを実験して。最終的にはアタックを拾うために手元に1本、低音を拾うためにFホールに1本、それぞれ異なる声質のマイクを使って録音しました。それをエンジニアがミックスしてくれています”とは佐藤の弁。