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【本誌2月号連動】BM厳選! 創成期オルタナ/グランジ入門名盤 “⑨選”
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ピクシーズ
『Surfer Rosa』(1988年)
“オルタナ・ベース”の礎を築いた、クールなセンス
“オルタナの主役はギター”というのに異論はないが、「Smells Like Teen Spirit」におけるファズ・ギターの爆発力が“静と動のコントラスト”によって生まれている点は強調しておきたい。つまりはA、Bメロを牽引するのがベース・リフ中心の“静”のグルーヴだったことが重要だと思うのだ。カート・コバーンがピクシーズを敬愛していたことは有名だが、「Smells〜」の約3年前に発表された本作の⑤はまさにそれと同様の構造。オルタナを決定づけた“静と動”のフォーミュラがここに端を発していたというだけでも本作は偉大だが、シンプルながらも奇数回で切り替わるフレージングで名リフを生み出すアイディアなど、全篇を通してキム・ディールのクールなセンスが味わえる傑作。(辻本秀太郎)
◎リリース時のバンド・メンバー
【キム・ディール(b)】ブラック・フランシス(vo,g)、ジョーイ・サンティアゴ(g)、デイヴィッド・ラヴァリング(d)