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    ダイナソーJr.
    『Bug』(1988年)

    フォーキーでラウド、キャッチーかつサイケ

     ダイナソーJr.初期の集大成。今作を最後にバンドを去るルー・バーロウ(のちにバンドに復帰)のベース・ラインとサウンドは“これぞオルタナ・ベース”という存在感。バンドの特徴でもあるフォーク・ソングをベースに、アコギをファズ・ギターに置き換えたような楽曲から、突如としてフリー・セッションが始まるような楽曲において、常にアンサンブルの中心でメロディを支え印象的なリフを支えるその存在。単音とコードを感覚的に操り、曲にパンチを加えながらJ・マスキスを支えるルーのベースはシンプルでありながらバンドマン然とした存在感を放っている。ベーシストとしてはもちろん自身のソロ作やフォーク・インプロージョンでの活動など、ルーの素晴らしさはやはりメロディのセンス、その“歌心”に尽きる。(村田善行)

    ◎リリース時のバンド・メンバー
    【ルー・バーロウb)】J・マスキス(vo,g)、マーフ(d)

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