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INTERVIEW – Masa[NOCTURNAL BLOODLUST]

  • Interview:Koji Kano
  • Live Photo:Kazuhisa Takayama

美しく、残忍。
“新生ノクブラ”の核となる重低音。

すべてを凌駕するかのような、日本人離れしたメタルコア・サウンドで日本のみならず世界各国から熱狂的な支持を集める5ピース・ロック・バンド、NOCTURNAL BLOODLUST。12月16日にリリースされた約1年半ぶりの新作『The Wasteland』は新たに強力なギタリスト2名を迎えた、“新生ノクブラ”を体現する一枚だ。美しく狂気に満ちた、その圧倒的な重低音は聴く者を別次元へ誘ってくれる。ベーシストのMasaは6弦ベースを巧みに操り、サウンドをより重厚に、そして攻撃的なものへと進化させている。さまざまな困難を乗り越えて作り上げた今作に、Masaはベーシストとしてどう向き合ったのだろうか。その重低音のなかに見え隠れする“核”に迫っていきたい。

今までのノクブラの歴史をアップデートしていきます。

━━今年10月に新ギタリストにValtzさんとYu-taroさんが加入されたわけですが、同時にギタリストがふたり加入するというのはバンドとしても大きな変化だったのでは?

 そうですね。ふたりともスキルの高いギタリストなので、このふたりを迎えられたのは嬉しいです。ふたりとは付き合いも古いですし、音楽性もドンピシャなので、スムーズにバンドに馴染んでくれたと思います。

━━新たな仲間とともに“新生ノクブラ”が始まるわけですが、結成当初からバンドにいるMasaさんから見て、今の体勢はいかがでしょうか?

 率直に、ふたりが入って最強になりました。だってこんなにスキルのあるギタリストが一気にふたりも入ることって普通ないじゃないですか?(笑) そういった意味でも良いチームになりましたね。

━━では、ここからまた新しいノクブラの歴史が始まると期待してよろしいでしょうか?

 はい、期待してください。今までのノクブラの歴史をアップデートしていきます。

━━ギタリストおふたりの加入によって、ベーシストとしてサウンドの方向性やプレイは変わりましたか?

 僕らはずっとツイン・ギターでやってきたバンドなので、スタンスとしては特に変わらないですね。ベースの居場所や考え方は熟知しているというか、どんなギタリストが来てもメタル・サウンドのなかでのバランス感は理解しているつもりです。

左からMasa(b)、Yu-taro(g)、Valtz(g)、尋(vo)、Natsu(d)
『The Wasteland』
MAVERICK
【初回限定盤】DCCA-76
【通常盤】DCCA-77

━━なるほど。これまでの経験と実績があって対応できたわけですね。

 僕らのようなメタル音楽だとギター・リフを立たせてなんぼの世界なので、ベースはそのリフの厚みを足すポジション。だから僕はそのリフを殺さないプレイを心がけます。ギター・リフとキレイにユニゾンするとベースは一体化して、ある意味“消える”。そうするために間をなくして、無駄を削ぎ落としていくことを意識しながらプレイしていますね。

━━今作『The Wasteland』は凄まじい一枚ですね。まさにThe Wasteland(日本語で荒地、荒野)と言わんばかりの世界観で、ノンストップでメタルコアが駆け抜ける一枚です。制作に向けてコンセプトはあったのでしょうか?

 “絶望からの蘇生”というか、暗いところからだんだんと拓けていく世界観をイメージして制作しました。ダークな世界に光が差し込んでくる様を表現した一枚に仕上がっています。

━━日本人離れした極厚の重低音サウンドもさずがのひと言です。やはり常に海外を視野に入れたサウンド・メイクを?

 自分の好きなバンドは日本・海外問わず参考にするので、自然とこういったサウンドの方向性になるのかもしれませんね。ただ海外クオリティには到達させたいと考えていて、プレイリストで海外のバンドと並んだときに違和感が出ないようなサウンドには仕上げています。

━━ベース・ラインはどのような流れで作っているのですか?

 基本的に僕らはギター・リフから曲を作っていて、そのリフを立たせるようにベース・ラインを構成しています。僕の場合はデモの段階でガチガチに作り込むのではなく、レコーディングの現場で臨機応変にフレーズをアレンジすることが多いですね。

 『The Wasteland』Official Teaser

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