——今作からも、“歪んだピック弾きサウンド”がオグラさんの特徴のひとつだと感じますが、音作りに関して聞かせてください。

　まず、ピック弾きでゴリゴリとした気持ちいいサウンドを作るために、アンプの設定はゲインをややブーストして、EQはドンシャリ気味の設定にしています。そのうえで、EQに頼りすぎず右手でよりニュアンスを出せるように、ピックを弦に当てる角度も曲によって細かく使い分けました。例えば「topia」はゴリッとした鋭いニュアンスを出すために逆アングルで強めにピッキングしたり、「cyrstal」では弦に対して平行にピッキングすることで音をより厚くしたりしていますね。

——今作での使用ベースは？

　レコーディング、ライヴ問わずメインはフェンダー・アメリカン・スタンダードのジャズ・ベースで、個人的にメイプル指板のサウンドが好みです。また「topia」ではサドウスキーのMV4を使いました。こちらはハイファイなサウンドやアクティヴらしいサウンドが欲しいときに活躍しています。

——最後に、今後の目標について聞かせてください。

　僕個人の目標であり、バンドとしての目標でもあると思うのですが、よりたくさんの方にpopoqの音楽を知ってもらいたいです。そして、日本の音楽シーンに大きな影響を与えられるようなバンドになりたいですね。あとは僕自身、多くのベース・ヒーローに影響を受けてきたので、自分も同じようにたくさんの方に影響を与えられるようなベーシストになりたいと思っています。

『MOTHER』
LUNASEA

Jさんは10代の頃から最も影響を受けたベーシストのひとり。
骨太でストレートに刺さってくるグルーヴィなサウンド、そして力強いプレイ・スタイルは僕のルーツです。

『KASABIAN』
KASABIAN

高校時代にひたすらコピーした一枚。
ベースの歪みサウンドのカッコよさに気づかされたのもこの作品がきっかけです。

『Hallelujah』
THE NOVEMBERS

ここ数年で最も衝撃と影響を受けた作品。
THE NOVEMBERSは現代の日本のロック・シーンにおけるパイオニア的な存在だと思っています。