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    【第36回】ゼロから始めるアルペジオ練! 3種のメジャー・トライアド/石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜

    • Text:Jun Ishimura

    ベーシストがひとりでコード感を表現する場面はあまりないですが、実際に曲のなかでアルペジオをがっつり使わないとしても、アルペジオを練習するといろんなメリットがあります。コードの理解も深まるし、フレーズ作りの材料も増えるし、左手の運指や右手の弦移動の練習にもなります。
    ということで、今回は、コードの初歩の初歩、トライアドのアルペジオ練習を紹介します。

    トライアドは三和音のことです。簡単にいうと、スケールの音をひとつおきに3つ重ねた和音です。例えばメジャー・スケール、ドレミファソラシドだったら、ド、ひとつ飛ばしてミ、ひとつ飛ばしてソ、でド・ミ・ソ。これがメジャー・トライアド、長三和音です。 

    トライアドにはほかにも種類がありますが、今日は初歩の初歩ということでメジャー・トライアドのアルペジオを、シンプルなパターンで練習しましょう。

    最初は、ドミソ、の3つの音だけを使うアルペジオです。オクターブ上の音は出てきません。
    コードはCです。Cメジャーとも言います。Cがルート、Eが長3度、Gが完全5度です。
    3種類のエクササイズがあって、フレーズは全く一緒ですが、運指がそれぞれ違います。

    どのパターンでも、3つのステップで練習するといいです。

    ステップ① とにかく弾いてフレーズを覚える。
    ステップ② 指板上のシェイプ全体を星座の形のようにイメージしつつ、今どの音を弾いているか意識する。
    ステップ③ コード名と、今弾いている音を意識しながら弾く。「1、3、5、3」とか「ド、ミ、ソ、ミ」みたいに歌いながら弾く。

    ではまず、ひとつ目のパターン(Ex.1)です。 

    運指はルートが4(小指)、3度が3(薬指)、5度が1(人差指)です。この斜めのラインをイメージしましょう。 

    このパターンは弦が次々と変わるので、余弦をしっかりミュートしましょう。

    ふたつ目のパターン(Ex.2)です。 

     運指はルートが2(中指)、3度が1(人差指)、5度が(小指)です。シェイプとしてはこの三角形をイメージしましょう。

    一番基本的なシェイプはこれかなと思います。

    3つ目のパターン(Ex.3)です。 

    運指はルートが1(人差指)、3度が4(小指)、5度が2(中指)です。シェイプとしてはこの三角形をイメージしましょう。 

    ルート~3度のところが指を拡げないといけないので押さえづらいかもしれませんが、手首やフォームを固定せずに、親指とネックの接点を軸にして動かして、1音ごとに無理のない押さえ方にします。

    この3種類のどの運指でも滑らかに弾けるようにしていきましょう。ステップ②と③にしっかり取り組めば、ルートを中心にして、どこに3度があってどこに5度があるか、という位置関係や理屈も含めてトライアドへの理解が深まると思います。

    ということで、いいね・シェア・コメント、SNSフォロー、お願いします。石村順でした!

    石村順
    ◎Profile
    いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライヴや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。

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