NOTES
“約3分”でベース上達にまつわるさまざまなトピックを解説するYouTube動画連動の連載『石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜』。第148回のテーマは、前回に引き続き“ペンタトニックを指板全体で使いこなす練習法”。今回は第4弾をお送りします!
▼動画はこちら▼
“指板の認識力”の向上がメインの目的
「ペンタを指板のどこでも弾けるようになろう!」第4弾です。
前回の続きで、Gメジャー・ペンタトニック・スケール(構成音はG-A-B-D-E、度数は1-2-3-5-6)の音の分布を、“ある程度広い範囲でイメージ”できるようになるのが今回のエクササイズの目的です。
これはスケール練習なので、いわゆる“そのまま曲中で使えるおすすめペンタ・フレーズ”とかではありません。そういうフレーズの練習ももちろん大事だけど、こういうエクササイズもとても大事です。
なぜかというと、ひとつのポジションだけしか見えていないよりも、もう少し広い範囲を同時にイメージできている方が、ポジション・シフトやフレーズ作りの可能性が広がるからなんですね。
つまり、この練習のメインの目的は“指板の認識力”の向上です。
とはいえ、ポジション・シフトがたくさん出てくるので、良いフィジカルの訓練にもなっています。(第1弾、第2弾、第3弾のエクササイズを踏まえた内容なので、まだやっていない方は先にそちらをご覧ください。)
ex.1
【ex.1】は、2フレットから7フレットの範囲内の練習です。
3~4弦でふたつのポジションを移動したら、次は2~3弦で2ポジション、次に1~2弦で2ポジション、というふうに上昇し、今度は逆に下降してきます。
青い数字は僕が弾いた運指(①人差指 ②中指 ③薬指 ④小指)ですが、自分のやりやすい運指で構いません。
ex.2
【ex.2】は、5フレットから10フレットの範囲内の練習です(1音だけ4フレットの音も出てきます)。
運指が変則的な箇所がいくつかあります。2小節目後半のポジションのシェイプの場合、これまでは最後のBの音は③の指で、その次の3小節目前半のポジションのシェイプの場合は、これまでは最初のGの音は②の指でした。
でも、それだとB音の③の指からG音の②の指へのシフトの距離が大きくて大変です。遅いテンポだと気にならないかもしれませんが、テンポを上げるときつくなってくると思います。
今回のようにB音を④、G音を①にすると、B音を④で押さえた瞬間に指を開いて①をG音に向かわせることができます。これは4小節目最後のG音から次のB音も同じです。
これも含め、あくまでも僕ならこう弾くという例なので、やりやすい運指を自分で考えてみてください。
ぜひじっくり取り組んで、指板の認識力とフィジカルを両方同時に鍛えて、ペンタを自在に弾けるようになっていきましょう!
石村順でした!
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石村順
◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。
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