『ベース・マガジン』にて、20年以上にもわたって奏法特集記事や掲載ベーシストのプレイ・スタイル分析記事を手がけてきた前田”JIMMY”久史。彼がこれまでに執筆した奏法特集記事から、人気の高かった講義を厳選して1冊にまとめた教則本『前田”JIMMY”久史PRESENTS　プロ・ベーシストに近づくためのメソッド集』が発売された。

　本書には前田が執筆してきた多数の記事のなかから中級者向けの記事がまとめられており、基本的な演奏力は持っているものの、伸び悩みを感じているベーシストが、よりプロの実力に近づくことができるような、ワンランク上のスキルの数々をレクチャーしている。

　本書全体は3つのチャプターで構成されており、チャプター1では“疲れない弾き方”やピック弾きやスラップ奏法を1段階進化させるテクニックなど、アマチュアとプロを線引きする重要な技術を学習する。チャプター2では、効率的な左手のポジショニングや細かなニュアンスの付け方、“ミュート”の活用方法など、プロ・ベーシストがさりげなく行なうさまざまな技について解説。チャプター3は、ジャンル別定番フレーズから“ジャム・セッション”を想定したケース・スタディなど、実戦ですぐに役立つフレーズ集となっている。

　比較的難易度が高めの奏法記事を集めているということで、初心者にとっては少々難しい部分もあるかもしれない本書ではあるが、プロを目指すベーシストにとっては必修の内容ばかり。志の高いベーシストにはぜひご一読いただき、プロとして活躍するためのテクニックや哲学を身につけてほしい。