フェンダーの新たなるスタンダード
“アメリカン・プロフェッショナルⅡ”シリーズが誕生！

　フェンダーより、エレクトリック・ベースとギターの新たなシリーズとして“アメリカン・プロフェッショナルⅡ”が登場した。“アメリカン・プロフェッショナルⅡ”はその名のとおり、2017年にスタートした“アメリカン・プロフェッショナル”の後継となるシリーズだ。プロ・ミュージシャンたちの声を反映し、その快適な演奏性と各モデルの特徴を出しながらも扱いやすいサウンドでフェンダーの新たな“顔”として好評を得た前シリーズをさらにブラッシュアップ。フェンダーが見据える“今”を再定義したプロダクトとなった。

　ベースのラインナップは、大きくプレシジョン・ベースとジャズ・ベースに分かれ、プレシジョン・ベースには5弦モデルとレフティ・モデルが、ジャズ・ベースには5弦モデルとレフティ・モデルに加えてフレットレス・モデルも用意されている（5弦モデル、レフティ・モデル、フレットレス・モデルは2021年発売予定）。

　今回ブラッシュアップされたポイントとしては、ネック周りの仕上げ、ジョイント部分の加工、そしてピックアップが大きい。

　ネックの形状は“アメリカン・プロフェッショナル”シリーズと同じく、プレべが“1963 C”、ジャズベが“Slim C”だが、よりなめらかな“スーパー・ナチュラル”サテン仕上げを採用。また、指板のエッジを丸みのある加工に仕上げることで、特に横移動の演奏性が格段に向上している。さらに、ヒールがカットされた5点止めボルト・オン・ジョイントは、ハイ・ポジションでの運指にもストレスがない。
　そのほか、表通しでも裏通しでも弦を張ることができる重厚なハイマス・ヴィンテージ・ブリッジ、軽量なオープン・ギア・タイプのペグなど、前シリーズから引き継いだスペックも演奏性を高めてくれる。

　ピックアップも先代の“V-Mod”が進化した”V-Mod II”ピックアップを採用し、プレべは中低域の存在感が豊かな実のあるロー・サウンドを、ジャズベはタイトで抜けの良いトーンを実現している。

　使用材は、ボディにアルダー、ネックにメイプル、指板はメイプルもしくはローズウッド（カラーによって変わる）というオーソドックスなものだが、ジャズ・ベース（右利き用の4弦モデルと5弦モデルのフレッテッド）にはローステッド・パインをボディに採用したモデルがラインナップされているのがポイント。パイン材は独特な音の温かさを持ち、甘く伸びやかなトーンが特徴だ。木目のパターンがはっきりしているため、見た目も美しい楽器に仕上がっている。

　カラーも、マーキュリーやミスティック・サーフ・グリーン、ダーク・ナイト、マイアミ・ブルーといった新色が登場。カラーによって指板材が変わり、4弦プレシジョン・ベースの場合、3カラー・サンバースト／オリンピック・ホワイトはメイプル指板もしくはローズウッド指板、ブラック／マイアミ・ブルーはメイプル指板のみ、マーキュリー／ミスティック・サーフ・グリーン／ダーク・ナイトはローズウッド指板のみとなる。4弦ジャズ・ベースの場合は、3カラー・サンバースト／オリンピック・ホワイトはメイプル指板もしくはローズウッド指板、ブラック／マイアミ・ブルー／マーキュリーはローズウッド指板、ミスティック・サーフ・グリーン／ダーク・ナイト／ローステッド・パインはメイプル指板となる。

　常に伝統と革新がともに存在してきたフェンダーの歴史において、新たなスタンダードとなるべく登場した“アメリカン・プロフェッショナルⅡ”は、現代のベーシストが手に取るにふさわしい仕上がりだ。