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Markbass 58Rシリーズ × 山内あいな(SILENT SIREN)

  • Photo:Hiroki Obara
  • Equipments Explanation:Makoto Kawabe

#2:Cabinet

最新技術を取り入れた、最新型超軽量キャビネット

MB58R 104 PURE

MB58R 104 PURE/Front

MB58R 102 ENERGY

MB58R 102 ENERGY/Front

Back Panel(両モデル共通)

キャビネットはスピーカー・ユニットの仕様が異なるPURE、ENERGY、Pの3種類がラインナップ。PUREとENERGYは軽量なオリジナルのネオジム・マグネット・ウーファーに、新開発されたハイファイ・ツィーター(PURE)、または1インチ・ドライバーのホーン・ツィーター(ENERGY)との組み合わせ。Pはコスト・パフォーマンスに優れたセラミック・マグネット・ウーファーとピエゾ・ツィーターの組み合わせとなり、ラインナップとしては、10インチ×2、10インチ×3、10インチ×4、12インチ×1、12インチ×2、15インチ×1が用意されている。

いずれも樹脂系素材のため軽量なのが特徴だが、単なる“箱”ではなく複雑な構造になっているため強度は十分に確保されている。サウンド傾向としてはよりタイトかつワイドレンジでモダンな印象だ。また、先代モデルまで側面に装備されていた無段階のツィーター・アッテネーターは廃止され、バック・パネルに装備されたツィーター・レベル・スイッチに置き換えられている。ツィーター・レベルはオフ/0/-6/-9/-15dBの5段階が選択可能だ。

MB58R 104 PUREはバスレフ・ポートが後方に配置され、10インチ×4にしてはかなりコンパクトなサイズ感。Hi-Fiツィーターにより高音域の抜けが良く、筐体の効果も相まってよりモダンなサウンドが特徴だ。58Rシリーズのキャビネットは1辺が57.8mmに統一されており、異なるユニット構成のキャビネットをスタックで使用しやすい。MB58R 102 ENERGYは単体では縦置きが前提だが、横置きのスタックで使うのも良いだろう。

Specifications
●搭載ユニット:【MB58R 104 PURE】10インチ・オリジナル・ネオジム・カスタム×4、オリジナル・ハイファイ・ツィーター【MB58R 102 ENERGY】10インチ・オリジナル・ネオジム・カスタム×2、オリジナル・カスタム・フォーン●許容入力:【MB58R 104 PURE】800W(RMS)【MB58R 102 ENERGY】400W(RMS)●インピーダンス:【両機共通】8or4Ω●コントロール:【両機共通】-9dbスイッチ、-6dbスイッチ、ツィーター・スイッチ●入力端子:【両機共通】スピコン・コンボジャック(フォン対応)×2●外形寸法/重量:【MB58R 104 PURE】W578×D470×H600(mm)/16.1kg【MB58R 102 ENERGY】:W390×D470×H578(mm)/11.1kg●価格:【MB58R 104 PURE】192,500円、【MB58R 102 ENERGY】143,000円

Sound Check by 山内あいな

4発入っているとは思えないくらい軽くて、過去最軽量じゃないでしょうか。ローディさんに優しいキャビネットだと思います(笑)。ツィーターを入れると高域が抜けて音にトゲが出て、パッシヴがアクティヴ・ベースになったような変化なので、スラップのときとかに有効だと思います。MB58R 102 ENEは横置きにもできて聴こえ方も変わるので、用途やシーンによって置き方を試してみたいと思いました。キャビネットで-15dbまで音を絞れるのも使いやすい機能ですね。

#3:Combo Amp

多様なシーンで効果を発揮する実用的モデル

MB58R MINI CMD 121 PURE

MB58R MINI CMD 121 PURE/Front

Control Panel

MB58R MINI CMD 121 PURE/Control Panel

コンボ・アンプは搭載されるツィーターの違いによりPUREとPの2種類がラインナップ。ユニット構成は10インチ×2、12インチ×1、15インチ×1が用意されている。キャビネットと異なり、アッテネーターは搭載されないので、ツィーターは常にオンの状態となる。搭載するアンプ・ヘッドは、PUREがLittle Mark 58R、PがLittle Mark 300 Black Lineで、スピーカー・インピーダンスはすべて8Ωなので、CMD単体での使用時にはPUREが300W、Pが150Wの出力となる。8Ωのキャビネットを用意してパラレルで接続すればPUREで500W、Pで300Wの出力となるが、MB58Rのコンボ・アンプとキャビネットに筐体サイズの互換性はない。

12インチ×1仕様のコンボ・アンプは筐体サイズが2種類あり、本機は音色への影響を最小限に抑えて容積を限界まで圧縮し、重量を10.3kgに押さえて可搬性を高めた、シリーズ最小最軽量のコンボ・アンプだ。

Specifications
●出力:500W(4Ω)、300W(8Ω)●許容入力:400W(RMS)●パワーアンプ:クラスD●インピーダンス:8Ω●コントロール:Little Mark 58Rと同仕様●入出力端子:MB58R 104 PUREと同仕様●スピーカー:12インチ・オリジナル・ネオジム・カスタム×1、オリジナル・ハイファイ・ツィーター●外形寸法:470(H)×390(W)×360(D)mm■重量:10.3kg●価格:253,000円

Sound Check by 山内あいな

ちょっとしたカフェでの演奏はもちろん、小さいライヴハウスならこれで十分だと思います。Little Mark 58Rとコントロールは同じだけど音の出方が違う。やっぱりキャビネット次第で音も違ってくるので、それに応じてEQを微調整してあげるのが良さそう。コレは12インチ一発ですが、10インチ2発のものも試してみたいです。すごく軽量で扱いやすいサイズ感なのも嬉しいです。

製品に関する問い合わせは、パール楽器テクニカルサポート(☎︎047-450-1090)まで。
https://pearl-music.co.jp/markbass/

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