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【試奏動画対応】ZOOM B2 FOUR × BOH
- Photo:Masao Sekigawa
- Movie:Kazuki Kumagai
- Engineer:Shohei Kasai
定番機としてヒットを記録したB3やB3nのほか、2021年にリリースされたB6など、高品質なマルチ・エフェクターに定評のあるズームより、ベース用マルチ・エフェクツ&アンプ・エミュレーターの最新モデル“B2 FOUR”が登場した。今回は“現代のベーシストに求められる機能をすべて網羅した”とも言える本機の実力を、6弦ベーシストBOHとともに徹底検証していく。
ZOOM B2 FOUR × BOH
ベース・サウンドの可能性を飛躍させる新次元の多機能マルチ・ペダル
B2 FOUR – Bass Effects & Amp Emulator
ズームより新しく登場したB2 FOURはベース専用のマルチ・プロセッサーだ。ベースの特性に最適化したオーディオ回路を搭載し、エレキ・ベースはもちろん、ピエゾ・タイプのピックアップを搭載したアコースティック・ベースにも対応する。機能面で特筆すべきは、まず6種類のDIをモデリングしている点だろう。これによってライヴ会場の大小はもちろん、演奏するジャンルによってもサウンド・キャラクターを使い分けることができる。また11種類のアンプ・モデリングにはマルチレイヤーIRを搭載しており、リアルなキャビネットのサウンドを再現するなど、従来機には見られない機能も追加装備している。
さらに11種類のプリアンプ・モデリングと82種類エフェクトのなかにはブティック系ペダルのモデリングも網羅しており、エフェクトは最大で5つまで同時使用が可能で、かつ接続順も自由に並べ替えることができる。加えてソロ・パフォーマンスに役立つルーパー機能も搭載しており、最長で60秒のルーパー機能に加えて、ルーパーと同時に再生できるリズム・パターンを68種類内蔵している。また、iPhone/iPad用アプリ“Handy Guitar Lab for B2 FOUR”では、エフェクトの追加やプリセット・パッチの編集や入手も可能だ。
整理されたコントロール・パネルもポイントで、4つの大きなカーソル型スイッチに加えて、4つのロータリー・エンコーダーで全体の音質や出力レベルを素早く調整できる。下部の3つのフット・スイッチでエフェクトのオン/オフの操作が可能で、DIモデリングに専用スイッチを装備しているのも特徴だ。 また多彩な入出力端子もB2 FOURの魅力であり、出力はXLRとフォーンの2系統で、XLRアウトはPAシステムヘ直接信号を送ることができる。音楽プレイヤーを接続できるAUX インに加えて、USB端子でコンピューターと接続すればオーディオ・インターフェイスとしても活用できる。リハーサルからライヴ、そしてレコーディングまで、シチュエーションを問わず活躍するマルチなベース専用プロセッサーである。
Pickup Point 1 豊富な入出力
筐体左面には、自宅練習の際などに役立つヘッドフォン・アウトのほか、パソコンやスマートフォンに接続し、DAWソフトにダイレクト録音することができる、オーディオ・インターフェイス機能を有するUSB(Type-C)端子など、豊富な入出力を備える。
Pickup Point 2 6種のDI機能
DIのモデリングは、大きく回路構成の異なるTUBE/ソリッド・ステートで各3つ、合計6種のプリセットを用意。各モデリングによってDIが生み出す倍音感やコンプレッサー感を繊細に表現。ヴィンテージ系からモダンなキャラクターまでを選択できる。
Pickup Point 3 カーソル型スイッチ
本機の優れた操作性を生み出すのが、この4つの大きなカーソル型スイッチ。エフェクトの選択など、ベースを演奏しながら足で操作することができる。ペダルの前でかがまずに足でコントロールできるのは、本機の大きな特徴であり嬉しいポイント。
Pickup Point 4 EQ/音量調整の操作性
液晶モニター画面の下部にはロー/ミッド/ハイの3バンドEQに加え、ヴォリュームという4つのツマミを装備している。液晶はタッチ・パネルには非対応であるものの、コンパクト・ペダルのような感覚でスムーズな調整を可能とする。
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