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    ふぁみ。が弾いてみて感じた、VOX STARSTREAM BASSの魅力

    • Photo:Takashi Hoshino

    ふぁみ。による、STARSTREAM BASS 1Hインプレッション

    前ページにてSTARSTREAM BASSの機能を解説してきたが、この度、本器を活用して、ベーシスト、ふぁみ。が演奏動画を制作。実際に音楽制作/プレイを行なうことで彼女が実感した、STARSTREAM BASSの魅力とは? その感想を聞いた。

    ──今回のSTARSTREAM BASS 1Hを弾いてみた感想は?

    まずは“軽い!”っていうのが第一印象ですね。私にとって、楽器の重量はとても大事なんです。動画でもかなり動き回って弾いていますし(笑)、レコーディングをするときは、時間をかけてじっくり作り込みたいので、座って膝の上に乗せているときも、軽いと本当にありがたいんです。あと、左手の運指のしやすさが印象的でしたね。ショート・スケールだからなのか、とにかく左手が動きやすかったです。

    ──そもそも、ふぁみ。さんがベースに対して求めることとは?

     最近、ようやく自分好みの音の方向性がわかってきて。その音を求めていきたいっていう感じなんですけど……ひと言で言うと“スラップが映える音”を求めていますね。

    ──その一方で、本器のサウンドやプレイアビリティについての印象は?

     一見、いかにもゴリゴリでハイエンドな音が出そうなルックスですよね(笑)。でも、トーンを絞ってスラップをやったときに、とてもファンク系に合う傾向の音だな、と思ったんです。プレイアビリティについては、運指がしやすいことに加えて、タッピングがしやすいイメージでした。スラップに関しては、私の場合、指板とピックアップの間でやる派なんですが、ボディの表面と弦までの距離が普段私が使っているベースとは違っていたので、やはり方向性が異なる楽器なのかな、と感じました。その分、指板の上でスラップしている動画になったので、そういったところも見てほしいですね。

    ──今回の動画の制作において、どのように音作りをしましたか?

     機材は普段と同じものを使っています。EBS/MultiComp(コンプレッサー)を通して、スラップのキメなど、要所要所でVivie/Rhinotes(オーバードライブ)をかけました。基本的にはMultiCompを通した音がメインですね。いわゆるベースの音っていうか、普段の私と比べると、ファンクに寄った音になったと思います。

    ──今回の動画のプレイについては?

     この楽曲は私が以前にベース入れをしたボカロPさんの曲なんですが、前半は指弾きが多くて、後半はスラップが増えていく構成ですね。そのなかで音色が変わっていくっていう。

    ──実際、本器を持つことで、自分のプレイに変化はありましたか?

     そうですね。フィンガリングしやすいからこそ、指弾きをしているときに、小節の最後などでフレーズを付け加えたくなったりして、もともと入っていたベース・ラインよりもちょっと豪華になりました(笑)。取り回しがいいからこそ、細かいフレーズを何か入れてみようっていう気持ちになりましたね。

    ──本器を使った音作りについて感じたことは?

     今回弾かせていただいたモデルは、コントロールがヴォリュームとトーンのみというベーシックなモデルなので、選択肢が絞られているというか、ベース自体の音作りの幅が絞られていて。しかも、今回はベース本体のレビューなので、だからこそ、なるべくもとの音を生かしたほうがいいだろうなって思ったんです。なので、もとの音を残したままベースとしての良い音に近づけるために時間を費やしました。加えて、先ほども話をした“ファンクらしさ”は絶対に生き残らせよう!と思いましたね。その気持ちを実現したいからこそ、音作りに大半の時間をかけたんです。今、音作りの選択肢が絞られているという話をしましたが、コントロール類がシンプルだからこそ、初心者でもわかりやすいっていう面はあるでしょうし、手軽に弾けることも初心者にとって良いことだと思いますね。

    ──ズバリ、STARSTREAM BASS 1Hの総評をお願いします!

     弾きやすい!のひと言ですね。やはりベーシストにとって、弾きやすさが一番大事ですから。結局、弾きやすさによって生まれてくるフレーズも変わってきますし、今回も、弾きやすいからこそ長時間の制作でも疲れなかったんですよね。なので、じっくり練習に取り組みたいときにもうってつけのベースだと思いました。

    【Profile】
    ふぁみ。●6月1日生まれ。YouTube登録者数46万人を超えるベーシスト。スラップやタッピングを縦横無尽に織り混ぜたプレイ・スタイルや、激しいアクションで魅せる演奏動画で、海外でも話題となる。田口淳之介のアルバム『ジュウゴノシンゾウ』に収録されている楽曲「Cc:京都遊郭にて、空蝉。」でベースを担当するなど、アーティストのサポートなども行なっている。現在、1stアルバム『卒業アルバム』を制作中。
    ▶︎youtu.be/2nH6q9EWDlM