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視覚で学ぶ! プロ・ベーシストのグラフィックEQ
FIRE
Profile
ふぁいやー●1970年5月25日生まれ、大阪府出身。1997年にSUPER TRAPPでデビュー。その後ザ・シンセサイザーズ、Dt.、the MARCY BANDで活動し、現在はPERIDOTS、the Badassesのメンバーとして活躍する。またサポート・ミュージシャンとしてもさまざまなライヴやレコーディングに参加している。9月15日(金)には西永福JAMにてPERIDOTS×矢井田瞳のイベント“寄港Vol.3”を、新バンド“Kode Talkers”で9月4日(月)恵比寿リキッドルーム、9月11日(月)渋谷duo EXCHENGE MUSIC、11月28日(火)なんばユニバ―スとレコ発ツアーを行なう。
◎Official HP
Q1:素のライン音の状態から、パラグラフィックEQのみを使って、自身が普段行なう奏法における理想のEQカーブを作成してください。
Q2:使用したプラグインの名前を教えてください。
Pro tools EQ3 7-BAND
Q3:EQカーブ作成の際に用いたベースのモデル名は?
Sugi Guitars Night Breeze 35
Q4:作成したEQカーブのポイントを奏法ごとに教えてください。
●指弾き
ベース本体やアンプについているローは40Hzぐらいで、低すぎてカーブも大きく埋もれがちなので、その少し上の100Hzちょい上あたりを狙ってブーストします。80Hzと150Hz、そしてそのふたつが重なるあたりが聴こえる“低音の芯”になる箇所です。そして低音を上げた分、4kHzを少しブーストして抜け感を補います。1.3kHzを少しカットしてるのは、フィンガー・ピッキング用というより、Sugiベースの硬いところを若干補正するためです。カーブも細めでピンポイントで狙っていますね。
●スラップ
いわゆる“ドンシャリ・サウンド”です。指弾きに比べてワイド・レンジにEQしています。低音のポイントも指弾きより低め、高音のポイントも高め、そしてともにカーブが広めで全体的にEQがかかるように設定しています。800Hzあたりの中域をカットしてキレを出すのはスラップでは定番ですね(例では900Hz)。
●ピック弾き
これもドンシャリですが、スラップより狭いレンジで耳につくワイルドさを出しています。聴こえる低音の130Hzあたりのブーストは指弾きに近いですが、中域の750Hzあたりをカットすることでピックのスッキリ感を強調しています。高音のブーストも3kHzと少し低いところをブーストして、あえて耳障り感を出しています。