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BADASS ROOKIE〜BMイチ押しのNEWCOMER〜 – オグラユウキ[popoq]
- Interview:Koji Kano
“新たなpopoqのはじまり”
を強く感じました。
——8月5日に、2ndミニ・アルバム『Crystallize』が発売となりました。収録曲の「emerald」は、1Aではドラムのキックの合わせた小刻みなリズムでプレイし、2Aではビートの変化に合わせてピッキングのニュアンスを変えているのがポイントですね。
今作におけるコンセプトのひとつが“歌を届けたい”ということもあり、派手なプレイよりもナチュラルなドラムとの一体感のあるプレイを大切にしました。1A部分はドラムのキックにリズムをカブせ、歌が一番気持ちよく聴こえるためのビートを模索し、ドラムの右京と相談しながらフレーズを作りました。2Aではドラムのノリに合わせ、ブリッジ・ミュートしながら弾くことで気持ちのいいリズムを実現できたと思います。
——「topia」では、分厚い轟音ギター・サウンドのなかでもはっきりわかる印象的なベース・フィルがありますね。
自分はフレーズを作る際、どちらかと言えば理論的に考えるのではなく、直感的なひらめきを重視するタイプなのですが、この曲は一回デモを聴いた時点で全体のベース・ラインは思いついていて、それを衝動的に形にしました。感覚的な部分なので言葉にするのは難しいですが、自分のなかで“このフレーズ、カッコいいな”という感覚を大切にして、各所にそれを散りばめていった感じですね。
——「neon」はこれまでバンドになかったような、エレクトロな楽曲ですが、ベース・アプローチにも変化はありましたか?
この曲は一曲を通してシンセ・ベースを弾いているのですが、これまでまったくシンベを触ったことがなく、この曲でついにシンべ・デビューしたんですよ(笑)。今までになかったタイプの楽曲が生まれたことによって、“新たなpopoqの始まり”を強く感じました。
——シンセ・ベースに触れてみた感想は?
想像していた以上に楽しくて、もっと早く始めていれば良かったと後悔しています(笑)。シンベを始めたことで、ベーシストとしての振り幅も今後さらに広げていきたいですね。
——「crystal」は均一なリズムのドラムと、うしろノリなベースがうまく噛み合っていますね。
この曲はピッキングのニュアンスひとつでまったく違った雰囲気になるので、音作りの時点から細部にまでこだわりました。そのなかで、あえて派手なフレーズは弾かずに、ドラムのビートを意識して歌に寄り添うシンプルなルート弾きに徹しています。