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    luvのZumに初インタビュー【BADASS ROOKIE〜BMイチ押しのNEWCOMER】

    • 質問作成:辻本秀太郎(ベース・マガジンWEB)
    • 写真:yuma kanai

    “マジでイカす新人=BADASS ROOKIE”を紹介する本企画。編集部イチ押しの新世代ベーシストとして今回登場するのは、5人組バンド“luv”のベーシスト、Zum。

    2023年6月に結成されたluvは、メンバー全員が2003年生まれの新世代フューチャーソウルバンド。90s〜Y2Kのネオソウルやアシッド・ジャズを軸に、ジャズ、ヒップホップなどのブラック・ミュージックからの影響を現代的なポップスへと昇華している。2024年7月に「Fuwa Fuwa」でメジャー・デビューを果たし、2025年2月には1stミニ・アルバム『Already』をリリース。さらに「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」では、CANDY TUNE、HANA、STARGLOW、ブランデー戦記とともに最優秀ニュー・アーティスト賞にノミネートされるなど、シーンの注目株として存在感を高めている。

    今回は、バンドのグルーヴを低音から支えるZumにメール・インタビューを実施。ベースを始めたきっかけから、影響を受けた音楽やベーシスト、使用機材まで語ってもらった。

    曲がポップでもベースだけはポップにしたくない

    中学の頃に『BanG Dream!』の音ゲーにハマったことをきっかけにバンドに興味を持ち、高校の軽音部に入ってベースを始めました。もともと兄がギターを弾いており、兄の真似したと思われるのが恥ずかしかったのでベースにしました。

    もともとアニメが好きだったのでアニソンばかり聴いていましたが、ベースを始めてからは、偉大なベーシストたちの演奏を聴いていくうちにどんどん音楽が好きになっていきました。

    今まで人に教えてもらったことがなく、とにかく独学でYouTubeにある教則の動画を観て勉強したり、かっこいいなと思ったベース・ラインをコピーしたりしていくなかで学んでいきました。大学に入ってからはジャズ研に入ったので、みんなとセッションしていくなかで学んだことも多かったと思います。

    ヴルフペックのジョー・ダートが大好きで、めっちゃコピーしました。ベースでバンドを引っ張っていく力や、ベース・ラインの美しさ、ライヴでの即興性、すべてにおいて憧れます。

    また大学の頃はジャズが大好きでウッド・ベースも弾いていました。その頃好きだったのがポール・チェンバースやクリスチャン・マクブライドで、“ベースを鳴らす”とはこういうことなのかと衝撃を受けました。この頃から弦を押さえるフォームや運指はウッド・ベースの弾き方になっていきました。なんとなく理にかなっているような気がします。

    luv。左から、Sho(d)、Rosa(k)、Zum(b)、Hiyn(vo,g)、Ofeen(dj)。

    ざっくりいうとHyin(g,vo)の友達の集まりで、彼とは大学のジャズ研で出会ったのをきっかけにバンドに誘ってもらいました。僕は最初Hyinが歌っている姿を観たことがなかったので、彼のことをジャズ・ギタリストだと思っていました。蓋を開けると全然違いました。

    積み重ねられた歴史のある音楽にリスペクトを持って、自分たちなりのものをお届けできたらいいなと思っています。

    最近はHyin(vo,g)やOfeen(dj)がデモを持ってきて、それをみんなで集まって形にしていくことが多いです。

    とにかくluvは楽器の数が多めなので、いろいろな楽器やヴォーカルと照らし合わせながら作っています。とは言いつつ、どの曲も自分がどうしても入れたい感じのフレーズを強引に押し込むことも多いので、いつもみんなを困らせています。

    曲がポップでもベースだけはポップにしたくないなと思っていることが多いです。自分のルーツをしっかり出したいと思ってベースを弾いています。また、バンドを支えるんじゃなく引っ張っていける存在になれたらいいなと思っています。

    メンバー5人でお客さんに楽しんで帰ってもらおうと意識していることが多いです。

    今ライヴでメインに使っているのが、アトリエZのE#289です。高校の頃、大阪の三木楽器で購入しました。アトリエZはバキバキのベースの印象があると思いますが、けっこう温かみのある音もしっかり出てくれて気に入って使っています。一度ベースをアンプに立てかけて置いていて倒れてしまって、四弦のペグが折れてしまったのだけが後悔です。ベースは絶対にスタンドに置いたほうがいいです。

    AtelierZ / E#289

    レコーディングで使うこと多めなのがフェンダー製American Ultra II Precision Bassです。ジェームス・ジェマーソンみたいな音が出したくて購入しました。ピックアップはほとんどフロントのみでしか使わないです。初めてフェンダーのベースを持ったので、ちゃんとベーシストになったと感じた一本です。プレベの温かく古い音がluvの曲と合うことが多いのでレコーディングでよく使っています。

    Fender / American Ultra II Precision Bass

    エフェクターはわりと王道かつシンプルなものが多く、コンプレッサーはEBSのMultiComp、プリアンプはMXRのM80 BASS DI+です。できればアンプ直の音がいいのですが、いろいろ整えるのにこのふたつを使っています。 また、最近購入した機材はAcme AudioのMotown D.I.で、通すだけでベースの持つポテンシャルを最大限引き上げてくれるので気に入っています。めちゃおすすめです。

    luv初のまとまった作品かつ、大学生活とともに作り上げたもので思い出深い作品です。いろんな雰囲気の曲があって聴いてもらえればluvがどういうバンドかなんとなくわかってもらえるかなと思います。

    今年の2月にリリースした「Ohaguro」は特にじっくり時間をかけてベース・ラインを作りました。プレベの良さを生かそうという目標で作って、自分らしいベース・ラインが作れて自信がついた一曲です。

    テクニックだけじゃなく、いいベーシストだったと思ってもらえるような演奏をしていきたいです。あと、アニソンでベースを弾きたいです。

    MY ROOTS ALBUMS

    Zumに、自身のルーツとなった3作品を挙げてもらった。

    『The Beautiful Game』(2016年)
    ヴルフペック

    ベース少年にはたまらないアルバムです。すべての曲のベースが最高なんですけど、お気に入りは「Daddy, He Got a Tesla」です。ジョー・ダートのアグレッシブかつ繊細なグルーヴ感がとてつもなく気持ちいいです。

    また「Dean Town」はライヴでお客さんがベース・ラインを熱唱するような曲で、ジョー・ダートの歌心が現われていてとても好きです。

    Plantation Lullabies』(1993年)
    ミシェル・ンデゲオチェロ

    ミシェル・ンデゲオチェロも大好きなベーシストのなかのひとりで、このアルバムはミシェル・ンデゲオチェロのベーシストとしての魅力が詰まりまくっているアルバムでお気に入りです。特に「I’m Diggin’ You(Like Old Soul Record)」はベースのフレーズやトーンにジャコ・パストリアへのリスペクトを感じるが、曲全体としてジャコとはまた別の新しいものに昇華しているのがめっちゃかっこいい。

    『Parker’s Mood』(1995年)
    ロイ・ハーグローヴ

    ロイ・ハーグローヴのドラムレスのピアノ、ベース、トランペットで構成されたトリオのジャズのアルバムです。ロイハーは『Hard Groove』(2003年)が有名ですが、このアルバムはめちゃビバップをしているアルバムで、ベースのクリスチャン・マクブライドの演奏が素晴らしすぎるアルバムです。ドラムレスなのに、ベースのフィールでドラムが自然と聴こえて来るスウィング感で、いつかこんな演奏してみたいなと思います。

    Information

    <リリース情報>
    デジタル・シングル「ojigi」
    2026年7月1日リリース
    配信リンク

    <ライヴ情報>
    『luv live tour 2026 “by”』
    2026年12月8日(火)東京 Zepp DiverCity
    開場 18:00/開演 19:00

    ●チケット料金(税込)
    1F オールスタンディング(一般)5,500円
    1F オールスタンディング(学割)4,500円
    2F 指定席 6,000円(税込)

    luv:HP X Instagram
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