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【第8回】音の長さを感じよう! 石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜

  • Text:Jun Ishimura

【第8回】音の長さを感じよう!

ベースはアンサンブルの土台です。“ベーシストのレベルがバンドのレベルを左右する”っていうくらい責任重大。

そんな我々ベーシストが、レベルアップするために身につけるべきスキルはいろいろありますが、特に大事なのが“音の長さをコントロールするスキル”です!

◎講師:石村順
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BASS MAGAZINE Web『石村順の低音よろず相談所 ~Jun’s Bass Clinic~』の第8回目。今回のテーマは“音の長さを感じよう!”です。

“音を出すタイミング”は大事です。

ただし、“音を出すタイミング”って“点”なんですよ【図1】。

それだけを意識していると、ただ点が並んでるみたいな演奏になってしまいます【図2】。

ベーシストとしては、もっとメロディックに、グルーヴィにアプローチしたいですよね。そして、もっと音楽の流れを大事にしたい。

っていうことは、“音を出す点の位置”よりも、点と点との間の時間である“音価”を意識しなきゃいけないんです【図3】。

音価は、基本的に次のどちらかで決まります。

まずは、その音の次の休符で音が消えるとき【図4】。

この場合、音を鳴らす動作と音を止める動作の2種類の動作があります。

もうひとつは、その音の次の音が鳴ったとき【図5】。

この場合は、音を鳴らす動作の1種類の動作だけなので、①よりシンプルです。

何事も簡単なことから始めるのがいいので、今回は②の休符が入っていないフレーズ、しかも4分音符だけのフレーズで練習します。“そんなの簡単すぎだよ”と思うかもしれませんが、4分音符ってシンプルだけど、実はめちゃくちゃ奥深いんですよ。私も、もう何年も取り組んでいますが、掘り下げても掘り下げても、簡単になるどころかどんどん深くなっていきます。

では、まずこのフレーズを音価を意識しながら弾きましょう【譜面1】。

指弾きでもピックでもスラップでもOKです。

指弾きの場合は1フィンガーで、ピック弾きの場合はダウン・ピッキングだけで弾きましょう。

クリックを70で鳴らして2拍目&4拍目として感じます。

まずは演奏してみて、音の長さを感じてみましょう。

どうですか?

“音の長さ”を感じる、というと捉えどころがない感じがしますよね。

でも、具体的なメソッドがあります。

一番シンプルな音価の感じ方は、“倍テン”です。

これは倍のテンポのことです。英語だと“Double Time”。

テンポが140なら、倍テンは280です【図6】。

別の言い方をすると、8分音符は4分音符の倍細かいので、8分音符レベルでリズムを捉えること=倍テンを感じている、と言えます【図7】。

また、違う角度から見ると、連続した4分音符は拍のオモテしか弾きませんが、連続した8分音符は拍のオモテとウラの両方で弾くので、“倍テンで感じる”=“ウラを感じる”とも言えます【図8】。

とにかく、一番基本的な4分音符の長さの感じ方は、4分音符=8分音符ふたつ分の長さ、と感じることです【図9】。

では、それを踏まえて、倍テンを具体的に体感しつつ、その感覚を身につける練習をしましょう。

元のフレーズのそれぞれの音を2個ずつにしたフレーズ(A)です【譜面2】。

アクセントはつけず、全部同じ音量で弾きます。

いろんなテンポで、少なくとも5分以上安定して弾き続けられるようになるまで取り組んでください。


今のフレーズ(A)のオモテからウラにタイをつけて音をつなげたのが、フレーズ(B)です【譜面3】。

そして【譜面4】の(B)、実は元のフレーズと同じなんですが、

“倍テンの構造がヴィジュアル化された譜面”を見ながら弾いてほしいので、こういった書き方をしてます。

今度は(A)と(B)を交互に弾きます【譜面5】。

デモ演奏3

ポイント①:(B)を弾くときに、弾いているのは4分音符ですが、内面では(A)を感じ続けます。

ポイント②:(B)を弾くときも音数が減ったからといって、ピッキングの動きが遅くなったり振れ幅が大きくなったりしないように気をつけます。

この倍テンを感じる練習は、安定したリズム感を身につけるための大事な出発点、土台になるので、ぜひ時間をかけてじっくり取り組んでください。

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ではまた~! 石村順でした!

◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。

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