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【Event Report】吉田一郎不可触世界 Special Bass Demonstration featuring 和久井沙良 supported by Ibanez

  • Report:Koji Kano
  • Photo:IKEBE SHIBUYA

池部楽器のアニバーサリー・イヤーを記念する、第一弾イベント

 池部楽器渋谷旗艦店、通称“イケシブ”(IKEBE SHIBUYA)にて3月20日(日)、ソロ・ユニットのほか、TK from 凜として時雨、Aimer、坂本真綾など多数のアーティスト・サポートを手がける吉田一郎不可触世界と、ベース・ブランド・アイバニーズをフィーチャーしたイベント“吉田一郎不可触世界 Special Bass Demonstration featuring 和久井沙良 supported by Ibanez”が行なわれた。

 本イベントはイケシブのオープン1周年記念のほか、5つのベース専門店を構える同社における1店舗目となった店舗、ベースステーションリボレ秋葉原が15周年を迎えたことを受け、今年一年にわたって行なわれるベース関連イベントのひとつで、今回はその記念すべき第一回。今後はイケシブ1階のエンターテインメント・スペース“イケシブLIVES”を中心にさまざまなイベントが開催される予定だ。

吉田一郎不可触世界

 イベントはまず、イケシブ3階に店舗を構えるグランディベース東京の主任/フロアチーフの立崎隆宏氏より、本イベントの概要のほか、周年を迎えたことへの思いが述べられたあと、ステージに吉田一郎不可触世界が登場。アイバニーズの人気ヘッドレス・シリーズ“EHB”の1005MS -BKFを用いた挨拶代わりのソロ・ベースを披露した。その後、自己紹介を交えたコミカルなエピソード・トークで場を和ませたあと、EHBやアイバニーズ の特徴・魅力を実際に音を出しながらたっぷりと語った。吉田は本誌2020年8月号とBM Webの連動企画“2020年、Ibanezの進化 〜EHBシリーズの起こす革命〜”にてEHBを試奏していることもあり、サウンドや本体の構造に触れつつ、わかりやすくインプレッションをまとめる。実際のプロの現場で必要とされるサウンドにも言及しつつ、“EHBを使えば3割増しでうまく聴こえる”という発言が印象的だった。

 ひととおりEHBについて語ったところで、気鋭の若手ジャズ・ピアニスト/キーボーディストの和久井沙良がステージへ。実はこのふたり、TK from 凛として時雨のほか、吉田のソロ・プロジェクトでも活動をともにする、言わばステージ・メイトである。ふたりはジャンルやテンポ感の異なる4曲をバック・トラックとともに合奏し、吉田はそれぞれで2フィンガーやスラップ、コード弾きなどを披露。EHBサウンドの汎用性を自らの演奏で示してみせた。イベントの最後には質問コーナーが設けられ、ステージ上のふたりに対し、ミュージシャンとしての心得のほか、プライベートに関する内容など、ざっくばらんに質問が投げかけられていた。

 尺にして約一時間の本イベントは、トップ・ミュージシャン同士のセッションを間近に感じつつ、吉田によるリアル・インプレッションをとおしてEHBの魅力を認識できた、なんとも“眼から鱗”な内容であった。

吉田一郎不可触世界(左)と和久井沙良(右)によるセッションの様子

 今後のアニバーサリー・イベントの展開としては、昨年12月に発売されたジャズ初心者向けの教則本『3年後、確実にジャズ・ベースが弾ける練習法』の著者である関谷友貴(TRI4TH)による、同書の実演解説イベントが4月9日(土)に開催されるほか、さまざまなイベントが予定されている。今後の池部楽器の動向にぜひ注目してほしい。

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