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【ある日の絵日記 リターンズ】(絵と文:かわいしのぶ)– 第1回

1996年から2020年まで24年間にわたりベース・マガジンの人気連載として掲載されていた、かわいしのぶの「ある日の絵日記」が“リターンズ”として今月よりBass Magazine Webにて復活! 記念すべき第1回目は2021年11月11日=ベースの日のために、かわいさんがデザインしてくれた“連載復活記念Tシャツ”の話題ですが……。

ある日の絵日記 リターンズ
第1回

 まさかのびっくり、帰ってきました、ある日の絵日記。装い新たに、タイトルそのまんまに、期間限定の連載となりますが、お馴染みのみなさまも、はじめましてのみなさまも、どうぞよろしくおねがいします。それでは、本編レッツゴー。

 10月某日、ベーマガ編集部のTさんから“11月11日のベースの日に向けて、Tシャツのデザインをお願いできませんか”という連絡をいただき、前のめりでお受けする。これを着たいと思ってくれるベーシストはどれだけいるのだろうか、という肝心な点はのっけから封印し、大好きなカレーを大フィーチャー。“CURRY and BASS NEVER DIE(カレーとベースは死なない)”というメッセージに、スプーンとベースのヘッドの絵を添えたデザインで提出。なかなか良いものが描けたなあと自画自賛でほくそ笑みながら数日後、ふと、部屋に置いてあるベースに目がいく。そのまま手元にある自分で描いたベースのヘッドの絵を見てみる。違和感。どこだ。ペグの並んでいる場所が上下反対だった。ぎゃあああ。今回、英語に関しては、その筋の友人に確認してもらったりと気をつけて進めたのだが、ベースの絵に関しては実物を見ることすらせずに描いたものだった。油断するにもほどがある。や、でも、待って。広い世の中、もしかしたらこういうベースもあるかもしれない。と、ネットで画像検索してみる。なかった。ひとつもヒットしなかった。慌てて編集部のTさんへ連絡し、ペグの位置を修正して再提出。ギリギリ間に合った。ひー! あぶねー! ベースの日のTシャツがあれではいかんよなあ! そうやって安心しきって数日後、弦の位置も上下逆だったことに気が付くのは発表前夜のことであった。時すでに遅し。ベースを弾いて35年、まだまだ知らないことだらけです。

『 いつだって 自分が一番 信用ならない 』

【Profile】
かわいしのぶ●1971年生まれ、東京都出身。高校一年でベースを始める。1991年にSuper Junky Monkeyを結成し、1994年、ソニー・レコードよりデビュー。日本とアメリカを行き来しながら活動を続け、1999年に活動休止。2009年からは3人で活動を再開した。かわい個人は現在、大友良英スペシャルビッグバンド、柴田聡子 in FIRE、坂田明、パンチの効いたブルース&オウケストラ、プノンペンモデル、world’s end girlfriend、bikke&近藤達郎など、ベーシストとして幅広い活動を展開している。カレーが大好き。

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◎かわいしのぶ「CURRY and BASS NEVER DIE」Tシャツ
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