UP

“無窮動トレーニング・シリーズ”のベース篇が登場

これまでにギター篇、ドラム篇、ト音記号楽譜の全楽器篇 (ジャズ無窮動)をリリースし、ベストセラーを記録した大好評の教則楽譜集“無窮動トレーニング・シリーズ”に待望のベース篇が登場する。

無窮動(むきゅうどう)とは、パガニーニの「無窮動 op.11」など、クラシックでは常動曲とも呼ばれる、コード進行にそった音符で埋めつくされた休符のないフレーズ・エクササイズを意味する。本書はその無窮動をジャズに応用したものとしてトレーニング譜例を紹介するもので、ジャズはもちろん、これを習得することでジャンルを問わずベース・プレイを飛躍させることができる。

本書にはコード進行別に“無窮動トレーニング”譜例が用意されており、根気よくひたすら弾き続けることで、さまざまな場面におけるフレージング技術を身に付けることができる。またアドリブなどでの演奏時、“好きな時に止まって弾ける”ようになるためには、まずは“止まらずに弾ける能力”を身に付ける必要があるが、“無窮動”はその能力を身に付けるためのうってつけの練習方法でもある。それらが弾けるようになったあとは、応用として自分のペースで譜例の音を分析していくことで、コード・トーンやアプローチ・ノート、スケールといったベース・プレイにおける重要な要素の理解も深めることができる。

つまり本書は、演奏技術のほかに耳や集中力といった部分の鍛錬のほか、実戦で“使える”多くのフレーズを蓄えていくことができるトレーニング集で、本書を攻略することでベーシストとしての技量を飛躍的にアップさせることができるのだ。また付録のCDには参考として模範演奏例が収録されているが(模範演奏音源はリットーミュージック商品ページからもダウンロード可能)、模範演奏の理想テンポで弾ききるのはかなりの高難度で、相当の実力が必要になる。それゆえに挑戦のしがいもあるといえる。

価格は定価2,750円(税込)、発売は6月25日の予定で、現在はAmazon楽天ブックスセブンネットより予約が可能となっている。毎日のウォーミング・アップ用エクササイズとしても有効な本書をぜひ一度試してみてはいかがだろうか。

  • 『ベース無窮動トレーニング』

『ベース無窮動(むきゅうどう)トレーニング』
道下 和彦
2021年6月25日発売
菊倍判/176ページ/CD2枚付き
定価2,750円(税込)
リットーミュージックの商品紹介ページ

【CONTENTS】
●無窮動トレーニングpart 1
1625進行エクササイズ
全9キー(4分音符、8分音符)

●無窮動トレーニングpart 2
ブルース進行エクササイズ
メジャー・ブルース(4分音符、8分音符、3連符)全9キー
マイナー・ブルース(4分音符、8分音符)全4キー

●無窮動トレーニングpart 3
16小節のスタンダード進行エクササイズ
5パターン(8分音符)

●無窮動トレーニングpart 4
さまざまなスタンダード進行エクササイズ
21パターン(8分音符 or 16分音符)

【著者プロフィール】
道下和彦
みちした・かずひこ●1987年ボストンのバークリー音楽大学卒業。在学中に小曽根真グループに参加。小曽根真に紹介され、ゲイリー・バートンのツアーに参加。米の音楽情報誌’Down Beat’にも紹介されるなど好評を得る。その後もボストンを中心に活動。1989年、帰国後拠点を東京に移し、日野元彦セイリングワンダーなど、多数のジャズ・グループに参加する一方、菅野よう子、本多俊之などのレコーディングにも参加。ジャズ、ロック、ポップス、ジャンルにこだわらない幅広い活動を行なう。1990年代以降はリーダー・アルバムも発表、さらに映画やテレビドラマの音楽を担当するなど、その活動は多岐にわたる。そして洗足音楽大学の准教授であり、インプロビゼーション、コンポーズ、アンサンブル、ギター実技の指導を行なっている。近年は黒瀬香菜(org)​、​木下晋之介(d)をフィーチャーした自己のグループのØrgaNeckStick(オルガネックスティック)でも活動中だ。
Official Blog