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DIボックス 6モデル徹底検証【IKUO × Hiro(STUDIO PRISONER)】

  • Photo:Hiroki Obara
  • Equipments Explanation:Makoto Kawabe

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TRIAL
NEW OLD D.I.+

気鋭の国産ブランドが放つ超実用型モデル

Front
Rear
サイド・パネルには録音時に有効な機能であるグラウンド/リフト・スイッチに加え、-12dB/0dBを切り替えるPADアッテネーターを装備する。

【Specifications】●電源:48Vファンタム電源、9V乾電池、9~18Vアダプター●周波数特性:10Hz~20kHz●外形寸法:143(W)×80(D)×40(H)mm●重量:278g●価格:36,300円

 TRIAL(トライアル)は、ビルダー高早真憲氏が2012年に立ち上げた、大阪府大阪市を拠点とする国産ハンドメイド・エフェクター・ブランド。本機はバッファ・プリアンプとトランスによる独自設計のアクティヴDIで、使用部品の入手難で長らく生産休止状態だった従来モデルの特性をさらに向上させるパーツを採用し、“+”の表記を加えて復活した新バージョンだ。XLR出力用とアンバランスのバッファ出力用に2基の同一トランスを採用することで、どちらの信号経路からもトランス出力のニュアンスを含んだ質感の揃った音色が得られる。+48Vファンタム電源や9V電池に加え、DC9~18Vのエフェクター用電源でも駆動可能だ。

サウンド・チェック音源

Talk Session

昨今のトレンドを踏襲した周波数レンジの広さがある(Hiro)

Hiro トランスがふたつ入っていて外(PAなど)と中(ステージなど)の音色を揃えられるのと、3ウェイ電源でエフェクト・ボード内でも活用しやすいのがポイントですね。

IKUO なるほど。確かにそれは理に叶っているし、エフェクターと同じように使えるのは便利ですね。

Hiro トランスの効果なのか、色気のあるサウンドですね、華やかだし。ライン臭さをほぼ感じません。

IKUO 確かに。特に高域が綺麗ですね。

Hiro 低域の解像度も高いと思いますよ。総じて完成度が高いですね。多少の脚色は付くけど、程良いところで止まっているというか、クセというほどのものはなくて素直さもある。ジャンルを選ばないオールマイティな音色だと思います!

IKUO フラットな傾向というか、DIらしいストレートな音色ですよね。指弾きとスラップでは印象が違うようにも聴こえますね。

Hiro ダイナミクスが付きやすいのかな? 弾いていてどう感じました?

IKUO 弾きにくさはまったく感じないですよ。でも確かにダイナミクスは感じますね。

Hiro 昨今のトレンドを踏襲した周波数レンジとダイナミック・レンジの広さがあるイメージです。

IKUO そうかもしれないですね。どちらかと言うとモダンな音色だと思います。

Hiro 輪郭がハッキリと見える印象はありますね。細かいニュアンスも明確に聴こえるので、演奏者のスキルが見えやすいかもしれません。ちなみにいまapiのマイクプリで少しゲインを上げていますけど、マイクプリの色はそこまで付いてないです。もともとapiは硬めでカラッとした、いわゆる“アメリカン・サウンド”で、色が付きにくい傾向ではありますけどね。あとこのスタジオはサブ・ウーファーが入っていて、超低音域まで聴こえているので、ローに特徴のあるDIと比較すると少し腰高に聴こえます。でもローもしっかり出ているし、充分フラットな音色だと言えると思います。

IKUO それにS/Nもすごく良いと思いますよ。このクオリティで5万円しないっていうのも魅力ですよね。

Hiro オーディオ・インターフェイス直結からのステップアップとして所有しても、ハッキリと音の違いを認識できると思いますし、費用対効果は高いでしょうね。

IKUO そういう点で言えば、初心者からプロまで、幅広い層にオススメできますよね。

製品に関するお問い合わせは、高早楽器技術(✉️info@takahaya.com)まで。
https://takahaya.com/trial/

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