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DIボックス 6モデル徹底検証【IKUO × Hiro(STUDIO PRISONER)】

  • Photo:Hiroki Obara
  • Equipments Explanation:Makoto Kawabe

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RUPERT NEVE DESIGNS
RNDI

新定番を決定付けた楽器の個性を生かす“NEVEサウンド”

Front
Rear

【Specifications】●電源:48Vファンタム電源●周波数特性:25Hz〜44kHz(±0.25dB)/12.5Hz〜63kHz(±1dB)●外形寸法:101.6(W)×158.7(D)×38.1(H)mm●重量:約680g●価格:44,000円

 プロ・オーディオ界の権威にして、レジェンドであるルパート・ニーヴ氏。同氏が名機とされる幾多のDIに満足できず、楽器本来の音色と活力を余すことなく伝えられるDIとして開発されたアクティヴDIだ。筐体は小型ながら、新設計されたロー・インピーダンス仕様のバランス出力トランスや、ICチップを使わないディスクリート回路によるクラスA設計のFETアンプを採用。入力インピーダンスは2MΩで、インストゥルメント・モードでは+21.5dBuと余裕のあるヘッドルームを備える。スピーカー・モードでも1000W(92Vrms)ものパワー・アンプ出力を受け止めることが可能だ。電源供給方式は+48Vファンタム電源のみとなっている。

サウンド・チェック音源

Talk Session

完成度の高い音色をコレだけで簡単に出せる(Hiro)

IKUO うん、やっぱりクリアな音色ですね。

Hiro “ニーヴ”の名前が付いていますけど、オールドとかヴィンテージ的な音色傾向はまったくないですね。近年のニーヴらしいクリアな音色傾向だと思います。フレーズがつながっていてなめらかに聴こえますね。

IKUO 加えて粘りがあるというか。

Hiro 誤解を恐れずに言うと、“うまく”聴こえますね。まぁIKUOさんが弾いているので当然なんですけど(笑)。

IKUO 実際、うまく弾けたと思います(笑)。でも音価が長くなるような、コンプ感に似た感触があって弾きやすい気はしましたね。改めてプレイバックを聴くとロー感もしっかりありますし。

Hiro ムチムチしていますよね。ローの量感もあってバランスもすごく良いです。目立つわけではないですけど、ハイもしっかり伸びてますし。周波数が満遍なく埋まっているような印象ですね。音量を下げてもちゃんとローが聴こえてまとまりやすいです。粘るけどコモる感じではなくて、開放感があります。

IKUO だからエンジニアとしては、ジャンルを問わずオールマイティに使える扱いやすい音色、ベーシストとしても弾きやすいDIと言えるかもしれないですね。

Hiro 情報量が増えている感じもあります。でも決してエフェクティブではなく、自然でクリアな方向性なんですよね。

IKUO 僕みたいな歪んだ音色でも、しっかり再現してくれますね。

Hiro だからこそ音作りの選択肢が増えるとも言えますよね。エンジニア的には後処理で音を減らすほうが簡単なので。

IKUO 最近はライヴハウスでもコレを置いているところが増えていますよね。“出したい音を素直に表現してくれるDI”ってイメージで、高く評価しているミュージシャンも多いんじゃないかな?

Hiro ベースらしい音色というか、完成度の高い音色をコレだけで簡単に出せるって印象です。プレイヤーとしてもダイナミクスのコントロールをしやすい音色なのでしょう。正確に全帯域が再生されているので、スタート地点として安心して音作りを始められますし、音色的な存在意義もしっかり認識できるので、ベーシストが所有するDIとしてもオススメできます。現代のリファレンスDIになりえる機種だと思いますね。

IKUO そうですね。そういったところが評価されている要因だと思います。

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