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三原康司(フレデリック)がスペクターの主要3シリーズを徹底試奏!【Euroシリーズ:EURO 4 CST/EURO 5 LX LQ】
- Photo: HIroki Obara
- Text: Gentaro Yamamoto
1970年代、ニューヨークにある工房から始まったSpector(スペクター)。人間工学に基づいた、カーブド・ボディによる演奏性や、EMGピックアップを取り入れたアクティヴ・サウンドなど、それまでのベースにはなかった革新的な構造を採り入れた楽器は、瞬く間に評判となった。そして長きに渡ってハイ・ブランド・ベースの象徴として、多くのベーシストを魅了し続けている。
ここでは、スペクターの中心となる3シリーズの特徴を紹介するとともに、同シリーズのベースを、フレデリックのベーシストとして活躍する、三原康司が試奏。そのインプレッションから、スペクターの魅力と実力に迫っていく。まずはスペクター・ブランドの中心となるシリーズであるEuroを紹介していこう。
Spector Euroシリーズとは
楽器製作に長い歴史を持つチェコで生産される、ブランドの中核シリーズ
伝統的なバイオリンの製作が盛んだったことなどから、高い製作技術を持つ職人が多いチェコ。そういった理由から同国での生産が1987年より開始されたシリーズがEuroシリーズだ。このEuroはスペクターに於いて中心ラインとされるシリーズで、最高峰でありNYで製作されるCustom Shopシリーズと比べても、遜色のないクオリテイを誇っている。
スルーネックやバックが湾曲した3Dボディ・デザインなどは継承しつつ、材やカラーに幅を持たせたラインナップとなっている。今回試奏するEURO 4 CST(4弦モデル)はボディ・ウイング部にヨーロピアン・ポプラ・バール・トップ&ヨーロピアン・アッシュ・バックを配し、メイプル指板を採用した一本。
5 LX LQ (5弦モデル)はヨーロピアン・メイプル・トップ&ヨーロピアン・アルダー・バックとなっている。ピックアップはどちらもEMGで、ダークグラス・エレクトロニクスと共同開発したプリアンプを搭載している。
EURO 4 CST(4弦モデル)をCHECK!
三原康司 × SPECTOR EURO 4 CST

「ミドルが出てくるし、粒立ちの良い音も魅力です」
すべてのシリーズのベースを弾いてみて、スペクターのベースで持ちやすく弾きやすいというのは共通したところですね。このモデルで一番気に入ったのは指板のインレイです(笑)。すごく凝っているしキレイですよね。こういうデザイン自体も魅力ですけど、サウンドが対応するジャンルの幅も広さもポイントですし、特に最近の、古い音楽をモダンに演奏するという場合にはすごく合っていますね。
このベースは特にミドルが出てくる。僕はよく休符を使うんですが、それが生きる粒立ちも良さも魅力です。抜けも良くてベースとしての存在感を出しやすいと思いました。その一方でローもしっかりあるから、壁を作るようなフレーズにも対応してくれますね。
PJピックアップは馴染みが薄いんですけど、今回弾いてみて結構雰囲気が変えられるなと感じました。ベースを持ち替えなくても、これ1本でさまざまな表情が出せますし、アンプやペダルであれこれサポートしなくても良い感じがあります。ダークグラスのプリアンプは効きがハッキリしていて激しめのサウンドにも合うため、歪みサウンドとの相性も良いと思いました。
【SPECIFICATIONS】
●ボディ:ヨーロピアン・ポプラバール(トップ)、ヨーロピアン・アッシュ(バック)●ネック:メイプル(3P)●ジョイント:スルーネック●指板:メイプル●スケール:34インチ●フレット数:24●ピックアップ:EXG-X(P/J)●プリアンプ:Spector Lagacy Preamp by Darkglass●コントロール:ヴォリューム、ブレンド、ベース、トレブル●ブリッジ:アルミニウム・ロッキング(w/ブラス・サドル)●ペグ:GOTOH RES-O-LITE GB350-4●ナット:ブラス●カラー:ブラック・アンド・ブルー・ホワイトバック・グロス●付属ケース:スペクター・ギグバック
【定価】
¥678,700(税込)
EURO 5 LX LQ (5弦モデル)をCHECK!

三原康司 × SPECTOR 5 LX LQ

「ローBは単に低域を出すだけでなく、潤い感がある」
4弦モデルと比べると若干薄めのネック・グリップなので、手の小さな人でも無理なく演奏できるんじゃないかと思います。こちらのモデルのピックアップはJJ。サウンド的にも安定感がありますし、やっぱり馴染みがある音です。8ビートでルートを刻むときなどは、やはりこの粒立ちのある音は安心感があります。ミドルもしっかり出ているので、ブリッジ・ミュートでのピック弾きなどもちゃんと成り立つ音になる。このベースもそれほど強く押さえなくてもクリアな音が出ますし、弦のテンション感がすごく良いですね。ここが揃ってないとベースに合わせた弾き方にアジャストしなくてはいけないので、そこを気にしなくて良いというのは楽というか……助かります(笑)。
ローB弦は単に低域を出すというだけでなく、潤い感というかもっちり感みたいなのもありますね。大きい会場とかだと、5弦ベースは結構音が回ってしまうこともあるんですが、このベースのロー感はちゃんとバンド・アンサンブルで生きる音だと感じました。特に僕はコーラスも取るので、そのときにローがボヤけるとピッチも取りづらいんですよね。そういう面でもこのベースは安心できます。
【SPECIFICATIONS】
●ボディ:ヨーロピアン・メイプル(トップ)、ヨーロピアン・アルダー(バック)●ネック:メイプル(3P)●ジョイント:スルーネック●指板:ローズウッド●スケール:35インチ●フレット数:24●ピックアップ:EMG J5×2●プリアンプ:Spector Lagacy Preamp by Darkglass●コントロール:ヴォリューム、ブレンド、ベース、トレブル●ブリッジ:アルミニウム・ロッキング(w/ブラス・サドル)●ペグ:スペクター・ブランデッド・GOTOH・チューナー●ナット:ブラス●カラー:ティンテッド・アンバー・ナチュラル(ニトロセルロース・ラッカー・エイジド・フィニッシュ)●付属ケース:スペクター・ギグバック
【定価】
¥730,950
◎製品情報・お問い合わせ先
Profile

三原康司
みはら・こうじ◎1990年2月20日、兵庫県出身。双子の兄弟である三原健司(vo,g)、赤頭隆児(g)、高橋武(d)らとともに、神戸にてフレデリックを結成。2014年9月、ミニ・アルバム『oddloop』をリリースしメジャー・デビューを果たした。三原康司はバンドの作詞・作曲を担当するほか、アートワークなども手がけるなど、バンドのクリエイティヴの中心的存在。
◎Information
フレデリック HP X Instagram
三原康司 X Instagram









