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INTERVIEW – ヴィクトリア・デ・アンジェリス[マネスキン]
- Interview:Shutaro Tsujimoto
- Translation:Mariko Kawahara
- Photo(Live):Yoshie Tominaga
- Photo(Artist):Francis Delacroix
- Photo(Bass):Takashi Yashima
私たちはアナログ・サウンドを取り戻して、
“楽器を弾く”ということを心がけている。
──ポップ界で素晴らしい作品を残してきたマックス・マーティンを新しいプロデューサーに迎えた最新曲「SUPERMODEL」では、過去の曲よりもさらに重心が下がっているように感じました。より低い帯域でベースを鳴らすような意識はありましたか?
「SUPERMODEL」は、私たちが作った曲のなかではもっともポップ寄りな曲だと思っていて、だからベースもあまり歪ませていない。低音に関しては、当然ディストーションをかければかけるほどロー・エンドが失われてしまうから、毎回バランスを取るようにしている。「SUPERMODEL」ではリフを弾くよりもむしろ、グルーヴや低音が必要だと思ったのでそういうアプローチで弾いている。
──フォー・シーズンズの「Beggin’」や、先ほども出たブリトニー・スピアーズの「Womanizer」など、これまでにカバー曲も披露していますが、カバーのベース・ラインを考えるときは何を意識していますか?
毎回、オリジナルのベース・ラインを気にせずに、自然に出て来るベース・ラインを弾くようにしている。4人で弾き直してみるんだ。特にブリトニー・スピアーズの曲なんかはそう。もちろん、パートをそのまま弾くところもあるけど、この曲の場合はまったく違う曲として楽器もアプローチも完璧に変えているから、ベース・ラインも完璧に書き換えていて。そしてあとになってから、オリジナルと比較してみる。そこから何かインスピレーションかクールなものを得られるのであれば考え直すけど、そうでなければ単に私たちで曲自体を書き換えちゃうって感じ。ダミアーノが“こういうメロディを思いついたんだけど”って言ったら、それに合わせて楽器部分も考える。それが(カバー)曲に対する私たちのアプローチ。
──さて、最後の質問です。マネスキンのベーシストとして、最も大事にしているマインドはなんでしょう?
私にとって一番大事なのは……残念ながら今どきはライヴをやっているビッグな若いバンドがあまりいないから、まずは自分たちにその機会があることをとてもラッキーだと思っているし誇りに思っている。私たちの曲はオーバープロデュースされていないし、ライヴのときもバッキング・トラックを使わずにギター、ベース、ドラムだけで音を出しているけど、これって実はとても珍しいことで。現代のロックはとてもプロデュースされていて、バンドのサウンドにいろんなものが加えられているからね。私たちにとってとても大事なのは、ライヴ感と曲に対する愛を取り戻して、リアルにプレイすること。どんな曲や音楽であろうとも、私たちはアナログ・サウンドを取り戻して、“楽器を弾く”ということを心がけている。
昨年リリースの2ndアルバム『Teatro D’Ira Vol.I』の来日記念盤に加え、デビューEP『Chosen』、1stアルバム『Il Ballo Della Vita』の国内盤もついにリリース! 詳細はこちらから。
【お知らせ】
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◎Profile
ヴィクトリア・デ・アンジェリス●2000年4月28日生まれ。イタリア、ローマ出身。8歳頃からクラシック・ギターを学び、11歳からベースを始める。小学校低学年からの知り合いだったトーマス・ラッジ(g)、ダミアーノ・デイヴィッド(vo)、 イーサン・トルキオ(d)と2015年にマネスキンを結成。デンマーク語で“月光”を意味するバンド名は、デンマーク人の父を持つヴィクトリアの提案によるもの。2017年にデビューEP『Chosen』、2018年に初のスタジオ・アルバム『Il Ballo Della Vita』をリリース。その後、アバやセリーヌ・ディオンを輩出し、毎年約2億人が視聴すると言われる“ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト 2021”で見事優勝を飾る。同大会で披露された「ZITTI E BUONI」は優勝後わずか1日でSpotifyで400万回近くストリーミングされるなど、イタリアの楽曲として史上最多の再生回数を記録。その後瞬く間に世界中の音楽チャートを席巻し、各国で旋風を巻き起こしている。2022年には最新シングル「SUPERMODEL」を引っ提げて、コーチェラ・フェスティバルをはじめとする世界中のフェスティバルに出演。2022年8月、豊洲PITでの単独公演とサマーソニックで初来日を果たした。
◎Information
ヴィクトリア・デ・アンジェリス
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マネスキン
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