PLAYER

UP

BADASS ROOKIE〜BMイチ押しのNEWCOMER〜 – 大蔵倫太郎[新東京]

  • Question:Shutaro Tsujimoto
  • Photo:Yuto Koketsu

テクニカル5弦ベースが主導する注目のギターレス・バンド

マジでイカす新人=BADASS ROOKIE”を紹介する本企画。イチ押しの新世代ベーシストとして今回登場するのは4人組ギターレス・バンド“新東京”の大蔵倫太郎だ。2021年4月の結成後、SUMMER SONIC 2022やFUJI ROCK FESTIVAL 2023 に出場するなど驚異的なスピードで躍進を続ける彼らが今年2月7日、待望の1stフル・アルバム『NEO TOKYO METRO』をリリース! ジャジィでファンキーなテクニカル5弦ベースが牽引する本作の背景や自身のルーツについて、大蔵がメール・インタビューに応じてくれた。


ほかの人と被りたくなかったので
最初から5弦ベースを手に取りました。

━━ベースを始めたきっかけを教えてください。

 中学時代に、音楽好きが高じてそのまま勢いで始めました。ほかの人と被りたくなかったので最初から5弦ベースを手に取りました。

━━これまで、どんな練習をしてきましたか?

 系統的な学習を意識し出したのは本当に最近のことで、ジャンル問わず気に入った曲の耳コピばかりしていました。

━━新東京にはどのような経緯で加入したのでしょう?

 高校時代、田中利幸(k)に誘われて彼とバンドを組んでいました。そのバンドは大学進学のタイミングで解散したのですが、2021年に再び彼に誘われ新東京に加入しました。大学は中退しました。

━━新東京はどういった音楽性を目指しているバンドだと言えますか?

 独創性とポップネス、その両方が充分に共存する音楽を目指しています。

━━新東京でベースを弾くうえで、どのようなバンドやベーシストに影響を受けましたか?

 個人的にベーシストとして強く影響を受けたのはスチュワート・ゼンダー、アドリアン・フェロー、ジャコ・パストリアス、ヘンリック・リンダーなどですが、新東京というバンドは既存の何にも似ていないと感じます。新東京の大蔵倫太郎として常にアップデートしていけたらそれが理想です。

『NEO TOKYO METRO』
新東京合同会社
NTM-0

━━普段、バンドの曲作りはどのように進みますか? 

 基本的には杉田春音(vo)の歌詞に対して田中が曲のデモを作り、それをもとに全員で作り込んでいく感じです。

━━ベース・ラインはどのように作っていますか?

 田中がMIDIで作ったベース・ラインを自分に合わせてチューニングしていくことが多いです。たまに人間では弾けないフレーズが送られてきて困っていますが。一から自分が考える場合はオケに合わせてとにかく弾いてみて、そこから良いフレーズを拾っていきます。

左から、大蔵倫太郎、田中利幸(k)、杉田春音(vo)、保田優真(d)。

━━1stフル・アルバム『NEO TOKYO METRO』は、振り返ってどのような作品になりましたか?

 一種の原点回帰というか、“新東京とは何か”、“我々はどこにいて何を目指しているのか”、それをリスナーに対してはもちろん、自分たち自身に対しても定義できた作品だと思っています。お手に取っていただければ幸いです。

━━レコーディングではベース・ラインを決め込んでいますか? 即興の部分もあるのでしょうか?

 打ち込みによるデモ音源ができたら、それに忠実に弾くようにしています。MIDIでは表現しきれない細かな装飾音やヴィブラートなどはその場でハマれば採用、といったパターンもあります。

「NTM」MV

▼ 続きは次ページへ ▼