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    【第3回】ポジション移動で失敗しない秘訣/石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜

    • Text:Jun Ishimura

    BASS MAGAZINE Webの『石村順の低音よろず相談所』、第3回です。
    今回のテーマは“ポジション移動で失敗しない秘訣”です。

    曲を弾いてると、必ずポジション移動(シフト)があります。
    このとき、当てずっぽうでシフトしてしまうと失敗しがち。
    指板の横のつながりを手と目を使い“シェイプ”で覚えて、“当てずっぽうシフト”を卒業しましょう。

    ここで基礎練をひとつ紹介します。
    以下の譜面にある、Cメジャー・スケールを弾いてみます。ひとつの音程を4つずつ、3弦だけのポジションで弾く練習です。

    このときのポイントは以下の3つです。

    ●ポイント1:指板を“シェイプ”で覚える。

    Cメジャー・スケール=ド/レ/ミ/ファ/ソ/ラ/シ/ドをひとつのポジションだけで弾くときのシェイプと指使いは、以下の図のようになります(指使いは、人・中・薬・小=1・2・3・4と表記しています)。

    ここで弦ごとのシェイプに注目です。
    3弦“シェイプ1”の指使いは2-4。

    2弦“シェイプ2” の指使いは1-2-4。

    1弦“シェイプ3”の指使いは1-3-4 。

    さて、ここからは、これらのシェイプを3弦の上に移動させて並べていきます。
    まず、“シェイプ1”はそのまま元のポジションとなります。

    次にシェイプ2を2弦から3弦へ移動します。

    これがふたつ目のポジション=ポジション2となります。次に“シェイプ3”を1弦から3弦へ移動します。

    ここが3つ目のポジション=ポジション3です。そして、以下の図が今回の基礎練で使用するポジションの全体像となります。

    ポジション1が“シェイプ1”、ポジション2が“シェイプ2”、ポジション3が“シェイプ3”。スケールを上がるときも下がるときも、それぞれ2回シフトがあります。

    ●ポイント2: 狙いを定める。

    ポジションをシフトする前に、まずは狙いを定めます。
    ここでは音を4つずつ弾いているので、次のシフトまで間(ま)があります。この隙に、今いるポジションではなく、次のポジションとなる着地点を見ます。

    どの指で、どのシェイプで着地するのか、イメージしてください。

    ●ポイント3:素速く動く。

    ひとつのポジションにいる間は、親指はずらしません。しかし、手首を固定して指だけで無理やり押さえるのではなく、手首、肘、肩をリラックスさせ、親指を軸にして柔軟に動かして、その時一番楽なやり方で押さえます。これはまたいつか解説します。

    で、シフトの瞬間はできるだけ素早く、正確に動く。

    これらを踏まえて弾いてみましょう。

    考えなくても手が自動的に動くようになるまで、毎日練習しましょう。
    最初はゆっくり丁寧に、インテンポで。
    慣れたらテンポを上げていきます。

    また、慣れたら音数を減らします。例えば3つずつ……ふたつずつ……ひとつずつ……。

    Cメジャー以外のキーやスケールでもやってみましょう。

    ということで、“ポジション移動で失敗しないための基礎練=指板の構造を、手と目を使ってシェイプで覚える”、ぜひ練習に取り入れてください!

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    ではまた、石村順でした~。

    石村順
    ◎Profile
    いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。

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