NOTES
アクセントの練習、第2弾です!
前回も言いましたが、アクセントは自分が意図したところにつけましょう。アクセントを付けているつもりがないのに勝手にアクセントがついてしまうのも、行き当たりばったりに適当にアクセントをつけるのもあまりよろしくないかなと思います。
“意図した通りにアクセントをつける”には、まず“意図する”ことが大事です。“意図する”とは、“音をイメージする”と言い換えてもいいです。それも、漠然としたイメージではなく、できるだけリアルにイメージすることが大事です。具体的にイメージするためには、いろいろなパターンを知っておく必要があります。知らないものはイメージできないので。しかも、知識としては知っている、というだけではリアルにイメージするのは難しいです。知識/肉体の動き/感覚のそれぞれの面で多面的に知っていれば、よりリアルにイメージできます。そういう状態に持っていくためにも、アクセントのいろいろなパターンを体や感覚に染み込むまでじっくり繰り返して練習していきましょう。
前回は2拍のパターンを繰り返すバリエーションをいろいろやりました(まだやっていない人は前回のエクササイズから取り組みましょう)。今回は、1小節(4拍)でひとまとまりのパターンをいくつか練習しましょう。エクササイズを10種類紹介します。アクセントだけに集中できるように、シンプルな単音の8分弾きを使って練習します。慣れてきたら音を動かしてもいいでしょう。ここでは3弦3フレットのCの音でやっていますが、どの音でも構いません。
動画では時間の都合で数回しか繰り返していませんが、実際の練習ではそれぞれのエクササイズをいい感じで演奏できるようになるまで繰り返しましょう。ゆっくりのテンポから始めて、慣れたら速くしていきます。
【ex.1a】は、1小節の8音を3+3+2に分けて、それぞれの頭にアクセントつけています。それを元に、アクセントを増やしたバリエーションが【ex.1b】です。
【ex.2a】【ex.2b】は、【ex.1a】【ex.1b】のパターンをそのまま1拍後ろにずらしたパターンです。
【ex.3a】【ex.3b】は、【ex.1a】【ex.1b】のパターンをそのまま8分音符後ろにずらしたパターンです。
【ex.4a】は、1&2拍は拍のオモテ、3&4拍は拍の裏にアクセントを置いたパターンです。【ex.4b】は【ex.4a】の前半と後半を入れ替えたパターンです。
【ex.5a】はこれ単体で使うことはあまりないかもしれませんが、次の【ex.5b】の前提として練習します。この2拍目から始まる“タン・タン・タカ”を、8分音符後ろにずらしたパターンが【ex.5b】です。
それぞれ体や感覚に染み込むまで、じっくり取り組んでください。石村順でした!
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石村順
◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。
◎Information
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