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【第101回】24小節耐久!筋トレ・エクササイズで指なめらか 石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜

  • Text:Jun Ishimura

今回は、“指が思ったように動かない”“指がもつれてリズムがヨレる”という人向けにピッタリな、ウォーミング・アップや筋トレとして役立つエクササイズを紹介します。1セット1分〜数分で終わるので、時間がないときにこれだけやるも良し、時間があるなら何セットもやって鍛えるも良し。早速いきましょう。

左手の指は下記の番号で示しています。1=人差指 2=中指 3=薬指 4=小指

【ex.1A】から【ex.6B】まで12種類ありますが、全部をつなげてやってもいいし、それぞれ個別に取り組んでもいいです。どのエクササイズも二本指の組み合わせで、1本の弦につき2回ずつ繰り返します(例えば、1と2の組み合わせだったら1212)。

それを4弦から始めて順番に1弦まで上行します。次に1弦から4弦まで下行して戻ってきますが、上行するときとは指の順番を 逆にします(例えば、1212で上行したら、下行するときは2121)。

【ex.1A】
まずは1→2の組み合わせです。下行時の指の順番は、上行時の逆の2→1です。

【ex.1B】
次は指の順番をひっくり返します(2→1)。下行時の指の順番は1→2です。

【ex.2A】
上行時は2→3、下行時は3→2の組み合わせです。

【ex.2B】
上行時は3→2、下行時は2→3の組み合わせです。

【ex.3A】
上行時は3→4、下行時は4→3の組み合わせです。

【ex.3B】
上行時は4→3、下行時は3→4の組み合わせです。

【ex.4A】
上行時は1→3、下行時は3→1の組み合わせです。

【ex.4B】
上行時は3→1、下行時は1→3の組み合わせです。

【ex.5A】
上行時は2→4、下行時は4→2の組み合わせです。

【ex.5B】
上行時は4→2、下行時は2→4の組み合わせです。

【ex.6A】
上行時は1→4、下行時は4→1の組み合わせです。

【ex.6B】
上行時は4→1、下行時は1→4の組み合わせです。

ポイントは、それぞれの音がブツブツ途切れないようできるだけなめらかにテヌートで弾くことと、良いリズムで弾くことです。クリックを使うとリズム練も兼ねられて一石二鳥。5種類のクリックを紹介しますが、1日のなかで全部をやってもいいし、自分のレベルに合わせてその日にやるのを選んでもいいです。

【クリック①②】
ひとつめは初級篇、8分音符でクリックを鳴らすパターンです。赤い音符のところですね。リズムに自信がない人、ほかのパターンだとズレてしまう人はまずこれをやりましょう。ふたつめのパターンは4分音符で鳴らすパターンです。ひとつめの半分のテンポでクリックを鳴らします。

【クリック③④】
3つめのパターンは中級篇です。ふたつめと同じテンポで鳴らしますが、拍のウラ(16分音符3個め)に鳴らします。4つめのパターンは、3つめの半分のテンポで鳴らして、2拍&4拍のオモテに鳴らします。

【クリック⑤】
5つめのパターンは上級篇です。音符と音符の間に鳴らします。もとの譜面のままだと16分音符の間=32分音符レベルの話になってとっつきにくいので、もとの4倍の音価で譜面を書き直します。つまりもとの16分音符が4分音符に、もとの1小節が4小節になります。そのうえで、音符と音符の間、つまりこの場合は拍のウラにクリックを鳴らします。

ということで、ウォーミング・アップ/筋トレ/リズム練として、ぜひ日々の練習に取り入れてみてください。石村順でした

石村順
◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。

◎Information
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