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REVIEW -『RAINBOW』DEZERT

『RAINBOW』DEZERT

押し引きを見極めたロー・チューニング・ベース

 不穏なギターの高速カッティングが鳴ったあと、強烈にブリブリな歪みベースが唸りをあげて幕を開ける、4 人組ロック・バ ンドの新作。アジテーションたっぷりの語りも鮮烈な①では、ロー・チューニングで支える部分とシャープなスラップでリズムを押す部分で楽曲に起伏をもたらす。重厚に疾走するメロディアスな②のボトムの分厚さも頼もしく、ブレイク部分でタイトに挿入されるスラップは絶妙のアクセントだ。押し引きを見極めながら底でウネり、浮かび上がってメロディアスにも聴かせる④、ミディアム・テンポで横ノリを生む⑤など、ベーシック感と攻め感のバランスを取ったベース・ラインもいい塩梅で、曲数は少ないが聴きごたえアリ。(中村健吾)

◎作品情報
『RAINBOW』
DEZERT
MAVERICK/DCCL-241
発売中 通常盤【ンボウ盤】 ¥2,750 全7曲

参加ミュージシャン
【Sacchan(b)】千秋(vo)、Miyako(g)、SORA (d)