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REVIEW -『皆空色』ペンギンラッシュ

『皆空色』ペンギンラッシュ

ハイ・レベルなベース・プレイと未来への片鱗

 一曲目を聴いたその瞬間、楽曲から溢れ出す“色気”に圧倒される。その色気を放つのは名古屋発の4ピース・ロック・バンド、ペンギンラッシュ。彼らの記念すべきメジャー・デビュー作となる『皆空色』は、ジャズやR&Bをはじめとした多彩なジャンルを取り込んだ新感覚な一枚だ。ベースを担当する浩太郎は、作中で緻密に計算されたベース・プレイを展開する。流れるような心地良いベース・リフが印象的な②、打ち込みのビートと絡み合うフレーズが全体をリードする④、そして変則的なリズムが際立つ⑥では、一曲のなかでシンセ・ベースとエレキ・ベースの二刀流を披露した。まさに“ベースが主役”と訴えかけてくるようなプレイだ。(加納幸児)

◎作品情報
『皆空色』
ペンギンラッシュ
ビクター/VICL-65398
発売中 ¥3,000 全12曲

参加ミュージシャン
【浩太郎(b)】望世(vo,g)、真結(k)、Nariken(d)