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    REVIEW -『Tragicomedy』SHE’S

    『Tragicomedy』SHE’S

    バンドの深化に欠かせない柔軟なベース・プレイ

     外向的かつ間口を広げた作品作りを意識したであろう4thアルバム。多彩な音楽性のアプローチのなかで広瀬臣吾は、歌うようなベース・ラインで楽曲を躍動させる場面もあれば、うしろノリやシンセ・ベースのシンプルなフレーズで土台を担うこともあり、幅広いプレイを展開。ラテン調の④ではピアノのリフや歌と絡み合うベースが妖しさを演出し、爽快感のある⑥では彼のメロディックなプレイが楽曲に活気と勢いをもたらしている。⑪ではシンベが軸となり、ギターやピアノの自由な演奏を強調。ピアノを前面に出すバンドのスタンスはそのままに、広瀬の柔軟なプレイによって、ピアノ・ロックの枠を超えた奥深いアンサンブルを実現している。(神保未来)

    ◎作品情報
    『Tragicomedy』
    SHE’S
    ユニバーサル/TYCT-60160
    発売中 ¥2,800 全13曲

    参加ミュージシャン
    【廣瀬臣吾(b)】井上竜馬(vo,k)、服部栞汰(g)、木村雅人(d)