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REVIEW -『惡』MUCC

『惡』MUCC

現在のリアルなMUCCをたっぷり味わえる意欲作

 MUCCの15thアルバム『惡』は“死生観”をテーマにして制作に入ったあと、コロナ禍のなかで自分たちが伝えたい思いを込めた楽曲も加えて纏めた一作。ハード・チューンを始めとしてヘヴィネスと耽美感を融合させた⑤、R&R感を生かした⑥、エモーショナルな⑦⑬、フォーク・ソングをMUCC色に染めた⑫、ウォームなバラードの⑯など、多彩さと完成度の高さを兼ね備えた楽曲群は圧巻といえる。ベースも充実していて、ソリッドなユニゾン・リフを押し出した②③やヘヴィなR&Rチューンにウッド・ベースを配した⑥、グルーヴィな⑦など、聴きどころ満載。リズム/フレージングともに 鋭いセンスが光る良質なベースを全篇にわたって味わえる。(村上孝之)

◎作品情報
『惡』
MUCC
朱/MSHN-079 
発売中 ¥3,000 全16曲

参加ミュージシャン
【YUKKE(b)】逹瑯(vo)、ミヤ(g)、SATOち(d)、吉田トオル(p、org、k)、葉月(lynch./voice、scream)、後藤泰観(Goodies/violin)