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敏腕グルーヴ・ベーシスト、堀井慶一が初のソロ作品をリリース

 Super JuniorやNissy(西島隆弘)といった、ドーム/アリーナ・クラスの会場を沸かせるエンターテインメントなライヴ現場を始め、久保田利伸、小坂忠×鈴木茂、NICHKHUN(from 2pm)、BoA、山崎育三郎といったさまざまなアーティストをサポートしているセッション・ベーシストの堀井慶一。かつて単身渡米し、本場のゴスペル・ミュージシャンたちにその実力を認められたという本場仕込みのグルーヴ・ベースに定評のある彼が、ソロ・アーティストとしての初作品を配信リリースした。

 ソロ・アーティストとしてのコンセプトに、自身が連想する“色”で曲を作り、リリースごとにそのカラーをイメージした楽曲を展開することを掲げており、その第一弾作となるのが、今回のシングル「Red」だ。

 リヴァーブのたっぷりと効いたフレットレス・ベースによる浮遊感のあるメロディのイントロのあと、R&B/フュージョンが香る上品でオシャレな曲想に展開。抜群の音価でリズムを躍動させるタイトなバッキングは堀井の真骨頂だ。“ベーシストのソロ作品”ではあるが、エレキ・ベースとギター、ピアノのユニゾンでメロディを取る部分はあるものの、いたずらにベース・ソロをフィーチャーすることはなく、あくまでもバッキングに徹しているのが堀井らしい。堀井は、本誌2020年8月号のインタビューにて今後意欲があるというソロ作品について、“自分がフロントに立つんじゃなくて、1曲1曲誰かをフィーチャリングして、その人のためにベースを弾くアルバムにしようかなと。そこはやっぱり「セッションマン」な考え方かもしれませんね”と語っており、まさにその言葉通りのアプローチと言える。

 そんな楽曲第一主義が貫かれた「Red」だが、日本を代表するジャズ・ピアニストのひとりである柴田敏孝をフィーチャリングし、ピアノ・ソロの盛り上がりに呼応してウネり煽りまくるバッキング・ラインは圧巻だし、サウンド的にも、ところどころでオクターバーを活用してシンセ・ベース的なニュアンスを聴かせるなど、“ベース耳”をしっかりと満足させる仕上がりになっているのはさすがだ。

 今後も随時ソロ活動は展開していくということで、彼がどんな“色”を描いていくのか注目したい。

堀井慶一
「Red」
堀井慶一
配信シングル

◎作品情報
「Red」
堀井慶一
配信シングル

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