GEAR
UP
ACE BASS Produced by あきらかにあきら(THE ORAL CIGARETTES)
- Text:Takahisa Kondo
- Photo:Takashi Yashima
Message from
あきらかにあきら
ACE BASSついて、そしてベース・モデルに込めた思いをあきら本人が語ってくれた。
初めてベースを手にする方に選んでほしい1本。
今回ブランドを立ち上げた理由は、以前ベース塾(BASS MAGAZINE Presents あきらかにあきらのオンライン・ベース塾)でベースに興味がある人や趣味でベースを始めた人と交流するなかで、“どのベースを買ったらいいかわからない”、“どこから始めたらいいかわからない”という人が多くいたこと。そういう人の背中を押せるものを作りたいと思い、イチからブランドを立ち上げることにしました。
コンセプトは“僕も初心者も使える、値段を抑えたモデルを作る”。僕が使うと言うとプロ仕様の高価なベースという印象を持つかもしれないけど、“実はやろうと思えば作れるんだよ”というのを証明していけたらなと思っています。僕が最初に買ったギターは8万円で、もちろん市場全体から見るとかなり安価なほうですが、それでも当時は“頑張って買った!”という記憶があるので、10万円以下には抑えたかった。だから“10万円で買える”というのがコンセプトに合ったラインかなと思います。
AB-4 STDのこだわった部分は、まず僕のメイン器である5弦モデル“AB-5 PRO”と同じシリーズだと分かるよう見た目を統一すること。ボディとピックアップが同じ黒色というのがポイントで、もしピックアップに色をつけることができたら今後ボディ・カラーを変えることもあるかも。加えてパーツ類もメタルにしてできるだけ黒で統一しました。あとそもそもちゃんと“使える音”が鳴るか。ステージやレコーディングで使えるレベルというのが大前提で、かつ誰にでも使いやすいよう“シンプルなJBの音”を目指しました。またボディ材にはポプラを使用して、重量が軽くなるよう工夫しています。コントロールは1ヴォリューム、バランサー、トーンにしていて、それは一般的な2ヴォリュームだとライヴの曲間に音量を上げていく際に不便だから。そういう実用性も視野に入れた仕様ですね。
AB-4 STDはオールマイティに使える楽器なので、これからいろいろなバンドをコピーしていくような人にお薦めしたいし、初めてベースを手にする方に選んでほしい1本。ラフな感じで手に取ってもらいたいし、もちろん安い買い物ではないけど、悩む時間があったらまず一歩踏み出して、これを買って練習してみてほしい。もちろん僕自身も現場で使おうと思っている楽器なので、クオリティには自信を持っています。
楽器を弾く人なら誰しも“大事な1本”がある。その理由は人それぞれだけど、僕に憧れてベースを始める人がいたら“私の好きなベーシストが作った楽器だから大事”と思ってもらえたら嬉しいです。AB-4 STDはとにかく愛される1本になってほしいですね。
AB-5 PRO
あきらの現在のメイン器である5弦モデル“AB-5 PRO”。ボディ材はアッシュ、ネックと指板はともにメイプルという木材構成だ。ピックアップにはノードストランド製ビッグシングルを2基搭載するアクティヴ・モデルで、一本で多彩な音作りを実現する。なお、本器は市販の予定はされていないとのことだ。
ACE BASSに関するお問い合わせは、専用窓口(✉️info@ace-bass.com)まで。
◎https://www.ace-bass.com/
【お知らせ】
本記事は、現在発売中のベース・マガジン8月号【SUMMER】の内容を転載したものです。
同号では、表紙に新井和輝(King Gnu)✕ #楢﨑誠(Official髭男dism)を迎えた巻頭特集『新時代の低音形式 エレベ/シンベ“二刀流”』を68ページで展開。昨今のベース・シーンにおけるトレンドでもあるエレキ・ベースとシンセ・ベースの“二刀流”の魅力をさまざまな角度から検証しています。
また、セミアコ/フルアコ・ベースの魅力に迫った機材特集『セミアコ/フルアコis Cool! feat.武井優心』、2本のベースによるアンサンブルの可能性を追求する奏法特集『“ベース二重奏”の可能性』など、さまざまなコンテンツを掲載しています。ぜひチェックしてみてください!