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「FF7」ピック弾きにおける珍しい試みをしてみましょう【クリープハイプ長谷川カオナシのレトロゲーム喫音堂】- 第21回
- バナードット絵:石田芙月(株式会社.AC)
- 挿絵:長谷川カオナシ
2022年にメジャー・デビュー10周年を迎えたクリープハイプ。今回は、20世紀を代表する大人気RPGの音楽を紹介していきます。
曲の雰囲気に合わせて3種類のピッキングを使い分けよう
お世話になっております。
年末ですね。今年の12月の寒暖差、やけに気合い入ってませんか?
東京では雪こそ降っていないものの、かなり冷えこんで参りました。
雪と言えば私、生まれてこの方“スノーボード”というものをやったことがありません。
今年最後の喫音堂ではスノーボード・ゲームをやろうと思います!
『ファイナルファンタジーVII』(1997年/スクウェア)(※1)
FF7。言わずと知れた、超大ヒットRPGシリーズの7作目です。
目の離せないシナリオ展開、画期的な戦闘システム、美麗グラフィック・ムービー。
細かいミニゲームもたくさん散りばめられているのですが、特に遊技場“ゴールドソーサー”は一日中遊んでも飽きが来ないぐらいの大ボリュームです。
今回はそのゴールドソーサーのスノーゲームのBGM、「エレキ・デ・チョコボ」を喫音していきましょう!
曲が始まるや、印象的なギターのスライド・ダウンとリフ。
えっ!こんなフレーズ、私、子供の頃聴いたことありますよ!
実家で父がよく聴いていたバンド、ザ・ベンチャーズ。(※2)
恐らくその名曲「ダイヤモンド・ヘッド」のオマージュでしょう。
そしてここから、FFシリーズお馴染みの「チョコボのテーマ」につながります。
一聴して「これだ!」とわかるベンチャーズの発明もさることながら、まったく別の曲調を違和感なくミックスする植松伸夫先生の手腕には感服するばかりです。
今回はピックでの演奏です。
ピック弾きでは大きく分けて3種類の奏法があります。
上から下に弦をはじく“ダウン・ピッキング”。
下から上に弦をはじく“アップ・ピッキング”。
それらを交互に繰り返す“オルタネイト・ピッキング”。
奏者は曲の雰囲気に合わせてこのピッキングを使い分けます。
私が最近ピック弾きの曲でよく用いるのが“アップ・ピッキング”です。
①まず親指を弦に置きます。
②ピックで弦を手前に弾きます。
③親指とピックで弦をミュートします。
②〜③を繰り返します。
この奏法の利点は、連続して弾く際に、前の音をしっかりミュートできることです。
1音1音はっきり発音したいときに是非試してみて下さい!
動画ではメイン・テーマの1周目をオルタネイト・ピッキング、2周目でアップ・ピッキングで弾いてみました。
また、今回はベンチャーズ然としたギターが特徴的な楽曲なので、私の友人のスーパーギタリスト、BONSAMA(※3)にギターを弾いて頂きました!
突然のオファーにも関わらず素晴らしいプレイをありがとうございます!
BONSAMAの軽快なギター・ソロにもぜひご注目下さい!
さて、今年最後の喫音堂の動画はセッション風になりました。
間接的とはいえ、やっぱり誰かと一緒に音を鳴らすっていうのは素敵なことですね。
これからもたくさん楽器を鳴らしていきたいと思います!
それではまた来年までご機嫌よう。
(※1)
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音楽は植松伸夫先生。
ファイナルファンタジーシリーズのほとんどの楽曲を手がけておられる、もはや生ける伝説のような御仁です。
(※2)
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1959年結成、アメリカ出身のインストゥルメンタル・ロック・バンドです。
メンバー・チェンジを重ねつつ現在も活動中です。
(※3)
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BONSAMAこと盆子原唯一(ぼんこばら ゆいつ)氏。ボンちゃん。
ギタリストでありキーボーディストであり、バンド活動の傍らで、さまざまなアーティストのサポートやレコーディング、作編曲から舞台音楽までも手掛けるスーパー・マルチ・プレイヤーです。
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◎Profile
はせがわ・かおなし●1987年9月23日生まれ。小学生でピアノとヴァイオリンを手にし、高校1年でベースを始める。クリープハイプは2001年に尾崎世界観(vo,g)を中心に結成。2009年に長谷川、小川幸慈(g)、小泉拓(d)を擁した現編成となる。2012年にメジャー・デビューし、2014年には日本武道館にてライヴを行なう。2023年3月29日に新作EP『だからそれは真実』をリリースした。長谷川はティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズのグッズ収集家でもある。
◎Information
長谷川カオナシ
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クリープハイプ
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