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BADASS ROOKIE〜BMイチ押しのNEWCOMER〜 – 立澤 賢[climbgrow]
- Interview:Zine Hagihara
INTERVIEW
ベースを弾き始めてから、
音の立ち上がりを意識することが増えた
かすれた印象的な歌声をストレートかつ躍動的なロック・サウンドで届ける平均年齢24歳の4ピース・バンド、climbgrow。シンプルなバンド・サウンドかと思いきや、ときにはテクニカルな場面展開で懐の広さを感じさせる。そのなかで、2020年2月に加入し、その際にギタリストからベーシストに転向した立澤 賢は、ウネりのある艶やかなプレイでメロディやリズムを映えさせるアンサンブルの立役者だ。マジでイカす新人=BADASS ROOKIEを紹介する本企画。BMイチ押しの新世代ベーシストはコイツだ!
右手のピッキングで刻みのニュアンスを出すことを意識して弾いています。
——ベースを始めたきっかけは?
今のメンバーに誘われてこのバンドに入ってからから始めたので、23歳(昨年)からです。僕はもともと別のバンドでギター・ヴォーカルをやっていたんですよ。climbgrowは中学の同級生で組んだバンドなんですよね。20歳の頃に僕のバンドは千葉の柏DOMeというライヴハウスを拠点に活動してたんですけど、そこにclimbgrowがツアーで来て、僕のバンドと対バンしました。
——そこで意気投合して?
そうなんです。すぐに仲良くなって、それからずっと仲のいい友達だったんですが、あるときに急に電話がかってきて。ベースが抜けるからベースを弾いてくれって誘われて、違うパートをやっていたので不安ではあったんですが、こいつらとバンドをやれたら絶対おもしろいと思って、ベース一本持って関東から関西に飛んで行って今に至ります。なので、今も試行錯誤しながら日々精進してますね。
——そうだったんですね。9月に新作『CULTURE』をリリースしましたが、バンドではどのように作曲していますか?
基本的には、ヴォーカルとギターが元ネタを持ってきて、そこからみんなでスタジオで合わせつつ作っていく感じです。
——例えば「MONT BLANC」や「酔生夢死」など、climbgrowの楽曲はハネ感のあるシャッフル・リズムも特徴的です。そのなかでベースはルート音を鳴らして伸ばす部分や細かく刻む部分など、さまざまな音価を使い分けていて芸が細かいですね。
ベースを弾き始めてから音の立ち上がりを意識することが増えたんですが、細かく刻むところは立ち上がりの良い音作りで、伸ばすフレーズは自分の気持ち良いところで立ち上がってくる味のある音作りを意識しています。
——細かく刻む際の音の粒たちの揃え方にもまたバリエーションがあるわけですよね。
そうですね。例えば「酔生夢死」なんかは刻みをかなり意識して弾く曲なんですけど、Aメロの刻みはスパッと何か物を素早く切るイメージで、切れ味のあるピッキングを心がけて弾いています。右手のピッキングで刻みのニュアンスを出すこともけっこう意識して弾いていますね。
——「TIGHT ROPE」は、疾走感のある間奏やサビ部分と、グルーヴィなAメロ・セクションでは演奏時のノリも変わりますが、その点はフレーズメイクの際にはどのように意識していますか?
ウネり度の高いフレーズになっているので、1番も2番もキレイに図太くウネることを意識して弾いていますね。1番のAメロに関してはドラム・フレーズとの兼ね合いで全体のサウンドよりも“少しうしろ”で弾くことをイメージして、2番のAメロに関してはリード・ギターとユニゾンするのでギターを特に意識して弾いています。