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    【ベースの日!特別企画】9人のプロ・ドラマーが選ぶ 今、私が組みたいベーシスト

    • Photo:Great The Kabukicho(MonoNeon),Yuka Yamaji(Tom Kennedy)

    山本真央樹

    PROFILE
    やまもと・まおき●1992年4月5日生まれ。幼少の頃よりロック、フュージョン、ジャズなどの音楽に触れてドラムに興味を持ち、独学で叩き始める。高校では吹奏楽部に入部してパーカッションについて学び、2011年より奨学金を獲得してバークリー音楽大学に入学。2012年に帰国し、その後プロ・デビューを果たす。Little Glee Monster、ゴスペラーズ、Hey!Say!JUMP、DIMENSIONなどのアーティストのサポートのほか、アニメ主題歌やゲーム音楽のレコーディングにも参加する。2014年に自身のバンドDEZOLVEを結成し活動中。
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    Q1:あなたにとって、“良いベーシスト”の条件とは?

     音楽においてしっかりそのグルーヴを常に理解し、今現在どんな調性で音楽が進んでいるかを明確にジャッジし引っ張っていける存在であること。

    Q2:“良いベーシスト”が共通して備えている演奏技術はなんだと思いますか?

     コードの主軸、音楽の主軸となる“ベース”という概念をしっかり理解して、音楽を持ち上げている人です。

    Q3:逆に“こういうベーシストは苦手だなぁ”と思うのは、どんな場合ですか?

     楽曲の構成上、今どんな色か、ということを理解せず、自分なりの色で下地から塗りつぶしていこうとする人です。
     具体的に言うと、シンコペだったり、コードのルート音だったりのベーシックとなるもの以外にどんどん向かっていくというアプローチが、楽曲のアレンジに適していないことをしてしまう人です(楽曲的にいいニュアンスになる遊びは大好きです!)。

    Q4:これまで共演したことのない人で、今、あなたが一緒に演奏したいベーシストは誰ですか?

     青木智仁さんです。惜しくも叶うことはない願いなのですが、僕が最初に聴き始めたルーツが青木さんのソロ・アルバムであり、好きな音楽の大半を青木さんのベースが支配しているからです。

    青木智仁
     1957年6月12日生まれ、神奈川県出身。2006年・没。14歳でギターを手にし、16歳でベースを弾き始める。19歳でヤマハ主催のコンテストで受賞したことをきっかけにプロ・ベーシストとしてのキャリアがスタート。渡辺貞夫グループ、本田雅人、SMAP、SPEEDなどさまざまなアーティストのライヴやレコーディングに参加し、ジャンルを問わずに幅広く活躍する。角松敏生においては、1982年以降のほぼすべてのアルバムに参加し、ツアーにも帯同した。1989年に1枚目のソロ・アルバム『DOUBLE FACE』をドロップし、11年の期間を空けて2000年に『EXPERIENCE』を発表。そのほかにも、塩谷哲(p)、本田雅人(sax)、沼澤尚(d)とともに結成したフォー・オブ・ア・カインドとしても活動した。愛器のアトリエZ製M#245、M#265で繰り出す正確無比なグルーヴ・プレイはアンサンブルに大きな安心感を与える立役者であった。

    Q5:そのベーシストが演奏している楽曲でお気に入りの曲を教えてください。

    「Triboro Bridge ~ Memories of M.K.」/青木智仁

    『DOUBLE FACE』収録/1989年

     1:01〜のベースのグリスです(笑)。ちょっとマニアックで、プレイというかFX的な場所なのですが、ここは小学生のときに本当にカッコいい!!ってめちゃくちゃ感動した記憶があります。

    Q6:そのベーシストとふたりで演奏した場合、どういったグルーヴが生まれると思いますか?

     16も8も、自分のドラム的にはまだまだ青木さんの“歌う”グルーヴには到底敵わない(ついていけない)気もしますが、いわゆるAORテイストだったり、1980〜90年代のポップスの曲調に合うようなミディアム・ビートを一緒に奏でられたらきっと良い化学反応が生まれる気がします(おこがましいお話で大変恐縮ですが……笑)。

    Q7:あなたが理想的だと思うリズム体の演奏が聴ける作品を教えてください。

    「Guru Guru Labyrinth」/JIMSAKU

    『NAVEL』収録/1994年

     櫻井哲夫さんと神保彰さんのJIMSAKUはやはり、あのシンクロ感は本当に理想的だと思います。
     神保さんの手脚に櫻井さんがなり、櫻井さんの指に神保さんがなり、というあの感覚はいつまで経っても憧れますね。デュオでなくても、いわゆるJIMSAKUのリズム体として、CASIOPEAのリズム体として、という状態でもとにかくお互いを理解しあったあの息のあったコンビネーション、大好きです。

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