プランのご案内
  • PLAYER

    UP

    INTERVIEW − 穴見真吾[緑黄色社会]

    • Interview:Shutaro Tsujimoto
    • Photo(Live):Azusa Takada

    ANAMI’S LIVE GEAR

    EFFECTS

    ライヴ用エフェクト・ボード。上段右からボス製OC-5(オクターバー)、TECH21製サンズアンプ・ベース・ドライバーDI (プリアンプ )、Pike Amplification製Vulcan Bass Overdrive(オーバードライブ)。下段は右からTC Electronic POLYTUNE 3(チューナー)、TDC-YOU製BASS DI(DI)、PROCO製RAT2(ディストーション)。

    緑黄色社会のサウンドにはサンズがバチッとハマるんです。

    ━━エフェクト・ボードについても教えてください。メインの音を作っているのはサンズアンプですか?

     はい。いろいろ試しましたけど、緑黄色社会のサウンドにはサンズがバチッとハマるんですよね。ピアノもいるし、細かいフレーズもいろいろあり、というところで。結成当初からずっと同じものを使っています。

    ━━Vulcan Bass OverdriveとTDC-YOU BASS DIはどのような用途で使っていますか?

     Vulcanは常にかけていて、かなり抑えめですけど歪みを混ぜています。基本サンズとVulcanは常に踏みっぱなしですけど、メロディをなぞるところでは時々サンズをハズしたりっていうこともありますね。TDC-YOU BASS DIはブースターとして使っています。RATはちょっと気分がいいときとかに踏んでいますね(笑)。オクターバーは、シンベでレコーディングした部分を弾くときに使っている感じです。

    ━━話は変わりますが、2年前はアンディ・フレイザーにハマっていたとのことですが、最近アツいベーシストを挙げるとすると?

     ベーシストなら知っている人も多いと思うんですけど、嵯峨根萌加さんというベーシストがドラマーとふたりでInstagramに毎日動画をアップしてるんですけど、萌加さんはめっちゃカッコいいしウマいなって思います。インスタ系のベーシストって、最近ヤバい人多いですよね。未来の音楽で奏でられるベース・ラインがそこにあるというか(笑)。自分もよく吸収させてもらってます。

    ━━普段はどういう練習をしていますか?

     フレージングの参考を探すときは、たまにインスタのベース動画を見たりしてます。ライヴ用のソロを作るときとか。やっぱり、今のヤバい人たちと同じレベルに立てないとマズいっていうのは思うので。レベルも段々上がって来てるじゃないですか? その基準に持ってくためにインスタは見ますね。普段の練習に関してはもう本当に普通です。クリックをひとつずつ上げて、みたいなことをやったり。「あうん」のような曲だったら、これもギタリストの松村さんの教えですけど、1、3で鳴らして2、4で落ちるっていうのを自分の位置を探りながら弾き直して……みたいなことをやったり。

    ━━ベースはこれまで基本的には独学で学んで来たのでしょうか?

     習ったことは一度もないですね。インターネットが先生です(笑)。僕より下の世代は基本そうだと思います。僕らが多分、YouTubeでベースを学んだ第一世代なんじゃないかな? 中1のときにベースを始めたんですけど、そのときはBUMP OF CHICKENの「天体観測」の“弾いてみた動画”も3つくらいしかなかったんですよ。それが今は何百個とあるじゃないですか。僕らくらいから、ネットを観て学ぶっていうのが普通になったんじゃないですかね。

    ━━最後に、ベーシストとしての展望を教えてください。

     とにかく良いフレーズを作りたいですね。歌えるいいフレーズ。ベースをやってる人じゃなくても、なんか歌っちゃうみたいな。レッチリの「Give It Away」とかも、誰でも歌えるじゃないですか? ポール・マッカートニーもそうですけど。そういうフレーズを発明したいし、後世に残したいという気持ちが強いですね。

    ━━作曲家としての目標はありますか?

     バンドの1軍みたいな曲ってあるじゃないですか? 僕らでいう「Mela!」みたいな。絶対にライヴでやるような曲です。そういう曲ってやっぱりそれなりの覇気があって、かつレジェンドのアーティストはそれを何十個も持っている。そういう必殺技みたいな曲を死ぬまでにあと10個は作りたいですね。そのくらい1軍を持った人たちのライヴって、どれだけその日の調子が悪かろうが、お客さんを満足させることができるでしょうし。もちろん、演奏は良くないといけないですけどね。この前のレッチリも、必殺技みたいな曲どれだけあるんだって思いました(笑)。とにかくいい曲、いいフレーズを作り続けたいです。

    ◎Profile
    あなみ・しんご●1998年1月27日生まれ、愛知県出身。4人組バンド緑黄色社会のベーシスト。2012年に幼馴染の小林壱誓(g)と、小林の高校の同級生だった長屋晴子(vo,g)、peppe(k)とともにバンドを結成。2013年に“閃光ライオット”で準優勝し活動を本格化させ、2018年にメジャー・デビュー。2022年にはNHK紅白歌合戦初出場も果たした。2023年5月17日、1年4ヵ月ぶりとなるフル・アルバムで通算4作目となる『pink blue』を発表。

    ◎Information
    緑黄色社会 Official HP
    穴見真吾 Twitter Instagram

    関連記事