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【第143回】ゴースト・ノート連打を指弾きでラクに弾くには? 石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜
- Text:Jun Ishimura
“約3分”でベース上達にまつわるさまざまなトピックを解説するYouTube動画連動の連載『石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜』。第143回のテーマは、“ゴースト・ノート連打を指弾きでラクに弾くには?”。
こういう感じの、ゴースト・ノートが何個か連続して出てくるフレーズが弾きたいのに苦手な人、いますか?
実は、連続したゴースト・ノートを指弾きで“楽に弾く”方法があるんです。
連続したゴースト・ノートを指弾きで弾く場合、たとえば同じ弦で2フィンガーのオルタネイト・ピッキングで弾くとすると、テンポがそれほど速くない場合はともかく、アップ・テンポの場合はフィジカル的にキツくなってくるかもしれません。30秒くらいなら弾けるけどそれ以上は無理とか。試しに、課題フレーズを全部2フィンガーのオルタネイトで弾くと、たとえばこんな感じになります。
m=中指、i=人差指
でも、すべての音をオルタネイトで交互に弾かなくてもいいんです。人によっていろいろなやり方があると思いますが、僕の場合は、このフレーズだったらたとえばこんな感じで弾きます。
ポイントは、譜面で赤いカッコで示したレイキングです。高音側の弦を弾いたのと同じ指で、そのまま続けて隣の低音側の弦を弾きます。レイキングを適度に使うことで、全部オルタネイトで弾くよりラクに弾けます。また、4拍目オモテのFの音も、ピッキングせずにハンマリングで出すことで 、右手はより楽になります。
では、課題フレーズの中のレイキングの部分にスポットを当てて練習しましょう。【ex.1】では m – i – i の3音の動きを3連に当てはめて練習します。レイキングの部分でもリズムが安定するように注意しましょう。
次の【ex.2】では、【ex.1】で練習した3音パターンを、連続する16分音符に当てはめて練習します。16分音符4つでひとかたまりの拍の動きと、3音でひとかたまりのフィンガリングがずれていくので、リズムを見失わないように。
最後に、課題フレーズに m – i – i のフィンガリングを当てはめて練習します。
こんな感じで、フレーズによってはレイキングやハンマリングなどをうまく取り入れることで、全部オルタネイトで弾くよりもかなりラクに演奏できるので、ゴーストの音数が多くて弾きにくい時はぜひ取り入れてみてください。石村順でした!!
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石村順
◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。
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